RACE REPORT

JBCF 宇都宮ロードレース

“吉田隼人が2位!チーム個人ともに総合リーダーに立つ!!”

Jプロツアー第2戦 

開幕戦勝利の喜びの中、監督もやっとチームへ合流し再び皆で喜びを分かち合う。
チームの士気は高まりよい雰囲気、「このまま連勝するぞ!」
翌日のロードレースは全く別物、各チーム明日は上り強い脚質の選手をエースとして戦略を立てるだろう。
マトリックスとてそれは同じ、周囲はホセ、土井をエースとして予想するであろう。もちろん間違いではない。

しかし、隼人のジャージは守りたい。ところがクリテリウムはツアーとしてはエキシビジョン的な設定であるため、ツアーポイントが低いのである。
本格的なポイント設定はこのロードレースから。このリザルトで全てランキングは変わってしまう。
この上り戦的なレースで3位以内に入らなければリーダーは奪われてしまう、厳しい現実。
監督は確信している「今の隼人なら絶対イケる、優勝もできる」と。
”エースは隼人”チーム一丸で明日も獲りに行く。

当日も快晴、更に朝から温かい。
総合リーダーの隼人は華々しく紹介を受けてスタートライン中央に立つ。(このジャージは絶対に離さない)
パレードを終え、レースがスタートした。

散発的なアタックがかかるも大きな動きには至らず、淡々とレースが進行する。
約9分ほどで周回する中、ついていけない者は後方から落ちて行き徐々に人数が減っていく。
前方で動きを見せるのは前日同様、KINAN Cyclimg Team、シマノレーシング、愛三工業レーシングチーム。
マトリックスは大貴、田窪、佐野が、宇都宮ブリッツェンも落ち着いて様子を見ながらも、都度反応して阻止にまわっている。

残り3周回辺り、土井を中心にマトリックスは前方へ出て行く。反応したかのように宇都宮ブリッツェンも前方に出てきた。
チームを巧みに牽引する土井の動きにはかなり敏感に反応している様子。そして佐野が引き伸ばしを計る。
残り2周、先頭はマトリックスと宇都宮ブリッツェンとの仕掛け合いとなってきた。
土井のコントロールにアイランとホセが隼人を擁護している。隼人の表情には余裕がある。
ペースは上がり集団分散するが、短い周回での緩急に集団はなかなか切れず、またひとつのままラストラップへ。

激しいアタックを繰り返しながらも決まらず集団のまま最後の上り区間へ。
集団コントロールはマトリックスとブリッツェンが争いながら前を取り合い、予想外の集団ゴールとなりそう。
土井が隼人を牽引して前方へ、ペースアップした上りは縦長、前方には隼人、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)と吉岡直哉(那須ブラーゼン)

土井の牽引で隼人前へ

残り300m辺りで隼人と増田が牽制気味になった一瞬を突いて吉岡がアタック。
即座に反応するも追いつけず、吉岡そのまま先行し優勝。隼人2位、続く増田3位。
ここまで好展開で進めれたのなら優勝したかったが、隼人は上れる強さもしっかりと見せてリーダーをキープ。ルビーレッドジャージを更にフィットさせた。
「今日は僕より強い人がひとりいたんだ。」と隼人。また彼が一番強い別の日へ向けてのひと言であろう。

この後、今季初のUCIレース「ツール・ド・とちぎ」へ向け、チームは更に上げて行きます。


【監督のコメント】
絶対勝てると思ったけど、今季Jプロ登録しなかった例のチームのGMが来たので、みんなびびって脚がすくんだ。
あ~、いてなかったら勝ったのに・・・

【順位】
1位 吉岡直哉(那須ブラーゼン)          1h42’49”
2位 吉田隼人(マトリックスパワータグ)        +01”
3位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)          +02”
4位 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)
5位 西村大輝(シマノレーシング)           +03”
6位 野中竜馬(KINAN Cycling Team)          +04”
7位 早川 朋宏(愛三工業レーシングチーム)       +07”
8位 横塚 浩平(LEOMO Bellmare Racing team)     +09”
9位 ホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)     +12”
10位 谷順成(VICTOIRE 広島)             +13”
17位 安原大貴(マトリックスパワータグ)
32位 土井雪広(マトリックスパワータグ)
39位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
47位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)
56位 田窪賢次(マトリックスパワータグ)
65位 中川智(マトリックスパワータグ)


photo by Hideaki TAKAGI

JBCF 宇都宮クリテリム

”吉田隼人が開幕戦勝利!総合リーダーに立つ!!”

Jプロツアー第1戦 

2017年シーズンが始まる。開幕はいつもの宇都宮、コースも設定も全く同じ。
しかし、今年はここに翌日のロードレースが追加されいきなりの連戦。クリテリウムとは対照的なアップダウン豊富なレースが用意されている。
マトリックスは日が昇る頃に出発し~日が沈む頃に到着する大遠征からのシーズンイン、そして諸事情により初戦は監督不在。

前晩、チームは入念に打ち合わせをする。監督からは電話で「あれがあーなった場合はあれだから・・・」と土井にレース流れの細かな指示が入る。
各チーム開幕へ向けて海外レースや合宿で整えてきており、特にこの宇都宮をホームとする宇都宮ブリッツェンは手強い。
マトリックスも直前まで合宿を行い、各々の力量や調子などを確認し合い整えてきた。チーム連携は上々問題ない。
エースはもちろん隼人、誰もが注目選手として挙げる名スプリンター隼人で勝負する。

今年も天候に恵まれ見事な快晴、放射冷却でかなり冷え込む朝だったが気温上昇し日中は15℃。春らしい2日間となった。
年明け初顔合わせとなる開幕戦では年始の挨拶を交わし合うのが恒例。またこの面々と1年間を戦い合う。
各チームおろしたての新ジャージの光沢が眩しい。選手の顔も入れ替わり、これが初陣となる新人もいてどことなく初々しさ漂う。
マトリックスは同じメンバーでの2シーズン目、互いの理解度も上がりその連携力を武器として戦う。

ポディウムサインにて

先ずは予選⇒決勝、2組に分かれた各70名ほどから50名が勝ち上がり決勝進出。
予選はたったの5周、即決に近いレースとなる。とにかくアクシデントを避け先へ進もう。

[予選1組]ホセ、アイラン、土井、田窪
[予選2組]佐野、隼人、大貴、向川

いずれもチームで固め安全に予選を通過し、全員が決勝進出を決めた。強豪チームは全て残っている。

[決勝]
(話し合った戦略どおりで)談笑しながらもその瞳の奥から強い鋭さが窺える選手たち。
多くの観客で賑やかで華やかな会場、飛び交う声援の中、号砲とともに落ち着いた様子でスタートしていった。

決勝も20周と段階的な動きで進めるほどの時間ではなく、早々決めを狙ってのアタック戦。
予選とは大きく異なる猛ハイスピード、各チームアタックをかけるが決まらずペース緩むことなく周回を重ねて行く。
マトリックスは集団の中前方辺りに位置し、危険な先行の動きには佐野、大貴、田窪が反応して潰しにかかる。

前の動きに反応する田窪


積極的に仕掛けているのは愛三工業レーシングチーム、KINAN Cycling Team、シマノレーシングで油断はできない。

大きな動きが全く決まらないままレース終盤、残り3周をきっても集団の人数は絞られない。
機関車トーマスとも言われる佐野がここで先頭に出てペースアップ。集団を引き伸ばしにかかる。

集団を引き伸ばす佐野


ここからが位置取り戦、キナン、愛三、シマノが代わる代わる先頭で隊列を組み、マトリックスはその番手を外さない。

縦長の集団はラストラップへ。ここで先頭は愛三列車、その次に向川、大貴、田窪の高位置でホームストレートを通過しバックストレートへ。
そこへ宇都宮ブリッツェンが上がってくるがマトリックス崩さず本命列車の土井へ繋ぐ。

本命列車の土井へ

「土井選手が出てきたら他の選手はなかなか出れないんですよね~」と実況席からの解説のとおり、
土井が得意の集団捌きで隼人を連れて列車完成。ラスト500m辺りまで牽引し今度は発射台アイランへ繋ぐ。
(もらった)と隼人。
最終コーナを抜け完璧なアイラン発射台から隼人が発射。大きく伸び、更に伸び上がるかのように後方を大きく離し圧巻のゴール!
華麗と言っても過言でないほどの、伸びやかで鮮やかなゴールスプリント勝利。うれしい開幕戦勝利、そして久々のJプロツアー勝利。

更に初戦勝利で総合リーダーのルビーレッドジャージも獲得。隼人は初のJプロツアーリーダーに立つ。
「キツかった。でも今日はたまたま僕が一番強かっただけ。別の日には違う人がそうなるのかもしれない。」と隼人。
しかしその眼光には強さが漲っている。

-翌日へ続く-

【監督のコメント】
計算どおり!

【順位】
1位 吉田隼人(マトリックスパワータグ)  1h19’41”
2位 雨乞竜己(KINAN Cycling Team)
3位 住吉宏太(愛三工業レーシングチーム)
4位 水谷翔(シマノレーシング)
5位 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)
6位 渡邊翔太郎(愛三工業レーシングチーム)
14位 ホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)
15位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
31位 安原大貴(マトリックスパワータグ)
39位 田窪賢次(マトリックスパワータグ)
70位 土井雪広(マトリックスパワータグ)
77位 向川尚樹(マトリックスパワータグ)
81位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)

photo by Hideaki TAKAGI