RACE REPORT

全日本自転車競技選手権大会 ロードレース

日付:
2022年06月23日
開催地:
広島県中央森林公園サイクリングロード(12.3km周回コース) 広島県三原市本郷町上北方1315
距離:
184.5㎞(12.3㎞×15周回)
天候:
晴れ時々曇り 気温30℃ 高湿度
出走:
小林 海, 小森 亮平, 安原 大貴, 吉田 隼人

男子エリート 個人ロードレース

“世界の強さを見せた単騎参戦の新城幸也が3度目のチャンピオンに輝く”

いよいよ日本一を決める戦いの日を迎える、シーズントップの頂上決戦、日本一を手にするため誰もが最も全神経を集中させ全身全霊を注ぐ。国内レースで圧倒的な強さを見せ続けているマリノは今回の優勝候補として注目を浴びている、チームも悲願である日本一への手応えを感じている。人数的には強豪チームに劣るが結束力では負けない自信がある。チームは絶好調のマリノを中心にしっかりと意思を固めてこの大決戦に臨んだ。


長丁場のレースではあるが昨年と同様の15周回184.5㎞、大きく異なるのは異例の時季に行われた昨年の涼しい秋ではなく、本来の時季に戻りここ広島らしい蒸し暑さの中でのレースであること。この日も朝からかなり暑く湿度も高い。レース中の補給など全ての要素が影響してくる。

スタートから激しいペースでラップタイムは18分台、その中から独走力のある松田祥位(チームブリヂストンサイクリング)が飛び出し揺動かけるが、さすが全日本だけにその誘いには誰も乗らない。散発的なアタックが続きながらも互いに様子を見合い、なかなか動き出すチームも出ない。

ペースは落ち着かず非常にきつい状況が続き、後尾から少しずつ墜として人数を減らしていく状況がレース折り返しまで続く。この展開は人数を添揃えているチームにとって好い流れ、人数の少ないマトリックスにとっては動きが欲しいところ。

レース中盤で勝負どころの三段坂への上り区間では最も注目される世界の新城幸也(BAHRAIN VICTORIOUS)が先頭でペースを引き上げる。この動きで人数が半減しながらもマリノ、小森、大貴が粘る。

8周目、続くアタックの中から小森も反応、3名が抜け出した。

小森亮平(マトリックスパワータグ)
阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)
河野翔輝(チームブリヂストンサイクリング)

残る後続集団は50名ほど、この3名との差は徐々に広がり1分を超えていく。メインではキナンレーシングチームがコントロール、この状況がしばらく続く。

10周目に入ると先頭からメインまでのタイム差は2分近くまで広がり、この状況を好しとしないジャンプの動きが出始める。

やがて白川幸希(CIEL BLEU KANOYA)が小森らに合流、先頭は4名になり11周目へ。ここ幾度もペースを揺らす新城が強烈なアタックを打ち始め、集団は人数を減らしながらもペースアップされて先頭とのタイム差を詰め始める。

小森ら先頭も応じてペースを上げていくが河野がドロップ、3名になってしまう。

集団は新城の牽引でペースアップが続き30秒差まで迫る、この動きで更に人数は激減、マリノ、大貴は残っている。新城が牽き続けながらの12周目でついに小森ら先頭は吸収。

しかし後続は完全に崩壊し、生き残りをかけて各々が前方へ上がっていく状況、ここで小石祐馬(チーム右京)がアタックをかけ、単独で逃げ始める。

後続は前を追う動き激しい正念場、その中での落車でマリノが脚を止めたもよう、この遅れがこの勝負所での致命的な遅れへと繋がってしまう。

マリノの苦しい表情は事の深刻さを思わせる、目前に見えている後続グループを必死で追うマリノだったが、力尽きていく。

13周目に入り後続は18名、マトリックスは小森が残っていたが続くアタック戦で小森も遅れる。容赦ない新城のアタックで残ったのは5名。

新城幸也(BAHRAIN VICTORIOUS)
新城雄大、畑中勇介(KINAN Racing Team)
伊藤雅和(CIEL BLEU KANOYA)
門田祐輔(EF Education-NIPPO Development Team)

先行する小石とは30秒、後続では一度は遅れた数名が追いつき、14周目には小石を吸収。代わって山本大喜(KINAN Racing Team)がアタックし単独で逃げながらラストラップへ。反応したのは新城幸也、そしてチェックにキナンの新城雄大がつき2名の新城が追走をかける。集団をコントロールし続けていたKINAN Racing Teamがチーム力でレースを動かす展開。その15秒ほど後ろに残る10名。

門田祐輔、石上優大(EF Education-NIPPO Development Team)
中井唯昌(シマノレーシング)
山本元喜、畑中勇介(KINAN Racing Team)
増田成幸(宇都宮ブリッツェン)
伊藤雅和(CIEL BLEU KANOYA)
草場啓吾、岡本 隼(愛三工業レーシングチーム)
金子宗平(群馬グリフィンレーシング)

その後ろは小集団が続く、マトリックスは大貴が残りラストラップに入った。

単独先行を続ける山本だったが、上り区間前にペースダウン。三段坂を前に追走の新城2名が追いつき、そのままアタック、W新城が互いにアタックをかけながら山本を引き離し上り区間を越えていく。
2名はアタックを繰り返しながらも並んだ状態でついにホームストレートへ姿を現す。そして睨み合ったままでのマッチスプリント。先行する新城幸也から先に仕掛けたのは新城雄大、2名横並びの激しいスプリントを差し切ったのは新城幸也。歴代のリストでも見当たらない3度目のタイトルを手にした。

後続は散り散り、最後まで粘り続けた大貴が20位でゴールし、チーム唯一の完走者。結果、116名中/完走29名というサバイバルレースとなった。

様々な思いが詰まった選手権、手に届くまでに至らず非常に悔しいですが、今後も目標であり課題でもあります。まだシーズンは半分、全てを受け入れ次への糧として進み続けます。応援ありがとうございました。

Photo by Satoru Kato, Shizu Furusaka,Itaru Mitsui

【結果】
1位 新城幸也(BAHRAIN VICTORIOUS)     4時間36分28秒
2位 新城雄大(KINAN Racing Team)        +00’00
3位 山本大喜(KINAN Racing Team)        +00’15
4位 中井唯昌(シマノレーシング)            +00’45
5位 岡本 隼(愛三工業レーシングチーム)     +00’49
6位 草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)
7位 畑中勇介(KINAN Racing Team)
8位 金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)
9位 石上優大(EF Education-NIPPO Development Team)
10位 門田祐輔(EF Education-NIPPO Development Team)
20位 安原大貴(マトリックスパワータグ)
DNF 小森亮平(マトリックスパワータグ)
DNF 小林 海(マトリックスパワータグ)
DNF 吉田隼人(マトリックスパワータグ)