RACE REPORT
群馬CSCロード4月Day-2
- 日付:
- 2022年04月24日
- 開催地:
- 群馬サイクルスポーツセンター(6㎞コース/正回り) 群⾺県利根郡みなかみ町新巻3853
- 距離:
- 108㎞(6km x 18周回 )
- 天候:
- 曇り 気温18℃
- 出走:
- ホセ ビセンテ トリビオ, 小林 海, 小森 亮平, 安原 大貴, 吉田 隼人, レオネル アレクサンダー キンテロ
Jプロツアー第5戦
レースレイティング:シルバー
“リーダー小林 海、レオネル・キンテロとのワン・ツー、群馬2日間を完全制覇!!”
Day-1でクラッシュしたパコは怪我を負い、残念ながらレース続行は断念。チームは6名と人数的にも厳しくなるが、全員が一寸のずれもなく真っすぐに勝利を狙い信頼し合い意思統一ができている。少し距離が短いDay-2は敵方を消耗されることは難しくなるかもしれないが、レースを牽引するのは我ら、どんな状況でも食らい自分たちのものにしてみせる。
Day-2は朝から全く日が差さない曇天、ここ群馬CSCは山頂に位置するためとても肌寒く、舞い散る桜も雪のようにさえ感じる。ほぼリーダーの座を不動にしつつあるマリノを中央にマトリックスパワータグが前列を飾りスタート。前日の疲れを感じさせない早さで一斉に駆け出していき、ラップ8分20秒の前日より早いペース。更に速度は増していき2周目には8分7秒、驚異的なハイペースで周回していく。マトリックスの連勝を阻止すべく、TEAM BRIDGESTONE Cycling(BS)勢が積極的に前方で動き、長い棒状の集団からは早くも脱落者が出始める。
そして容赦なく前方で動き続けるのはリーダーのマリノ、3周目にはマリノとレオを含んだ13名が抜けて先行。
グループ内はまだ落ち着なくマリノの動きが目立つ。
小林 海、レオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ)
岡本 隼、草場啓吾、當原隼人(愛三工業レーシングチーム)
松田祥位、河野翔輝(TEAM BRIDGESTONE Cycling)
中井唯明、井上文成(シマノレーシング)
入部正太朗、香山飛龍(弱虫ペダルサイクリングチーム)
白川幸希(CIEL BLUE KANOYA)
大町健斗(備後しまなみeNShare)
後続集団との差は30秒ほど、5周目になるとそこからU23リーダーの山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)が抜け出し、ホセがチェックにつき2名の追走となる。
先行する13名のグループではマリノが更にペースアップをかけて動き、ラップタイムは8分15秒前後と非常にキツいペースが続きグループが崩壊していく。残ったのは7名、そして追走のホセら2名は40秒後にいる。
小林 海、レオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ)
岡本 隼(愛三工業レーシングチーム)
松田祥位(TEAM BRIDGESTONE Cycling)
井上文成(シマノレーシング)
入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)
大町健斗(備後しまなみeNShare
先行7名は優勢のマトリックス2名が躊躇なくぺースを上げ続け、つき切れるメンバーに苛立ちを隠せない様子。更に7周目には後続の動きが止まってしまい、タイム差が開いていく。こんな早々にレースが決まっていいのか?見守る場内でも溜息が聞こえる。後続は先頭から墜ちたメンバーにホセらが追いつき10名のセカンドグループ、しかし勢いなく先頭7名からセカンドグループまでは1分以上の差がついた。
↓セカンドグループ
ホセ ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
草場啓吾、當原隼人、渡邉翔太郎(愛三工業レーシングチーム)
中井唯昌、風間翔眞(シマノレーシング)
山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)
香山飛龍(弱虫ペダルサイクリングチーム)
白川幸希(CIEL BLUE KANOYA)
才田直人(LEOMO Bellmare Racing Team)
前日の疲れもあるのか動きの出ないセカンドグループに対し、残った大集団がペースを上げ始める。先頭に2名乗せているがこのまま絡まない集団となっても仕方なく、マトリックスも自らペースアップをかけていく。先頭からセカンドまでは1分強→大集団まで30秒、やがて9周目にはセカンドグループは吸収された。その間にペースを緩めない先頭との差は1分40秒。集団先頭はシマノレーシングが固めタイム差も固定されて進行し続ける。
前後とも一旦落ち着きしばらくこの状態が続く。
集団はシマノレーシング→愛三工業レーシングチーム→マトリックスパワータグの隊列で揃いペースコントロール。しかしタイム差は徐々に落ちていき、12周目には2分にまで開く。レースは折り返しを過ぎもう終盤近く13周目…集団がようやく動き始めた。
愛三の動きで活性し始めた集団から2名が抜けて追走を始める。
渡邉翔太郎(愛三工業レーシングチーム)
山田拓海(EQADS)
集団もペースを上げ、15周目にはこの2名を吸収、しかし先頭まではまだ2分以上。残り4周、ここで先頭もペースが上がり、マリノ、レオ、松田の3名が抜けて16周目へ。
残されたメンバーとは一気に20秒もの差がつき、後続とは変わらず2分。勝負はこの3名に絞られた。
小林 海、レオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ)
松田祥位(TEAM BRIDGESTONE Cycling)
マトリックスパワータグのゴールデンコンビに対し、BS松田、完全にマトリックス優勢ではあるがTTも早く自脚ある松田も油断ならない。「最後までビビってる」と語るマリノは冷静に状況を見極める。そして残り2周でマリノとレオが松田を振り切り抜けた。
2名はゴールへ向けてペースを上げる、ラップ8分30秒。どのグループよりも速く走るこの2名には誰も追いつくことはできない。松田との差は徐々に開いていき24秒差でマリノ、レオのワン・ツー!!最強のスペシャルコンビで最高の勝利を挙げた、そしてマトリックスパワータグは前代未聞の5連勝!!
強い者がより強さを見せた瞬間にその存在が大きく見えて臆してしまう、今回は各所インタビューなどでそんな声が聞かれたが、勝利し続けているチームは決して特別ではなく、現にこれまでも同じメンバーで幾度も敗戦している。マリノのインタビューでも聞かれるとおり、負けを知っているからこそ、負けへの恐怖や悔恨を忘れず、そしてより勝利を欲するのであり、勝利へ貪欲に執着する。どこのチームよりそれが強いのが今のチームの強さだと。桜はまだ散らず咲き続けていた。
真紅のリーダージャージに身を包むマリノには王者の風格さえ漂うが、彼のゴールラインは常に遠く海の先を見つめている。Jプロツアーは一旦小休止となり、次回は6月。その間にUCIのTOJ、熊野のビッグレースが待っている。チームはこの良き熱き炎を更に追い焚きしながら、ビッグレースに臨みます。
Photo by Satoru Kato, Shizu Furusaka,Itaru Mitsui,Sho Oba
【結果】
1位 小林 海(マトリックスパワータグ) 2時間34分11秒
2位 レオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ) +00’00”
3位 松田祥位(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +00’24”
4位 岡本 隼(愛三工業レーシングチーム) +02’05”
5位 入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム) +02’06”
6位 大町健斗(備後しまなみeNShare)
13位 安原大貴(マトリックスパワータグ)
19位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
21位 小森亮平(マトリックスパワータグ)
48位 吉田隼人(マトリックスパワータグ)
【個人総合】
1位 小林 海(マトリックスパワータグ) 2290p
2位 レオネル キンテロ(マトリックスパワータグ) 1920p
3位 岡本 隼(愛三工業レーシングチーム) 960p
【チーム総合】
1位 マトリックスパワータグ 5195p
2位 愛三工業レーシングチーム 2085p
3位 TEAM BRDGSTONE Cyclimg 1861p