RACE REPORT

群馬CSCロードレース9月Day-1

日付:
2024年04月23日
開催地:
群馬サイクルスポーツセンター(6㎞コース/逆回り) 群⾺県利根郡みなかみ町新巻3853
距離:
180㎞(6km×30周回) 中間スプリント10%×4回(3、6、10、20周回)
天候:
晴天 27℃
出走:
アイラン フェルナンデス, ホセ ビセンテ トリビオ, フランシスコ マンセボ, 吉田 隼人, 安原 大貴, 小森 亮平, 狩野 智也, 小林 海

Jプロツアー第15戦
レースレイティング:シルバー

“フランシスコ・マンセボが2位!群馬3Daysは初日から激戦、180kmの叩き合い”

南魚沼から3日後には舞台を群馬に移し、シーズン最後の群馬CSCでの3連戦。初日はロングな180kmでハイポイント設定。全日本選手権のトレーニングレースとしてツアー未登録選手も出場する交流戦は、それぞれが熱いテンションで臨むため激しいレースが予想される。南魚沼で勝利逃したマトリックスはこの群馬でなんとしても勝利したい。そして総合キープへ少しでも乗せていきたい。

秋らしい過ごしやすい天候、今季最後となる群馬CSCコースをたっぷり堪能する3日間がスタートした。


スタートからいつも通りの激しいアタックがかかるが今回はなかなか決まらない。ラップ8分30分のままアタック⇄吸収を繰り返しながら、ハイポイントを意識して中間スプリントを争っている。

1回名のスプリントをパコが獲得、集団はアタックが続きラップタイムも落ちない。そして2回目のスプリントはホセが獲りに行くも総合2位の岡本 隼(愛三工業レーシングチーム)に獲られてしまう。岡本がじりじりとポイント差を詰めている、ホセは岡本から目を離せない、まだ3分の1、緩まないペースにチャレンジのエリートクラスやオープン参加のメンバーには非常に過酷な状況、後尾がから徐々に人数が減り始めている。

3回目のポイントはオープン参加の阿曽圭佑が獲りそのまま先行、数名が出て先頭4名、メインはやっと落ち着いてきた。

阿曽圭佑(セレクションチーム)
大前 翔(愛三工業レーシングチーム)
石橋 学(CIEL BLUE KANOYA)
佐野千尋(イナーメ信濃山形)

メインとは差が開き1分20秒差で12周目へ。しかし、メインは落ち着き切らず追走の動きで再びペースアップ、この動きでメインも割れ12名が出る。ここでマトリックスはホセ、小森、マリノが入る。

ホセ・ビセンテ・トリビオ、小森亮平、小林 海(マトリックスパワータグ)
鈴木 譲、岡本 隼(愛三工業レーシングチーム)
徳田 優(TEAM BRDGSTONE Cyclimg)
床井亮太(シマノレーシング)
入部正太朗(弱虫べダルサイクリングチーム)
小山智也、内田宇海(オープン、セレクションチーム)
五十嵐洸太(オープン、Team BFY Racing)
森崎英登(イナーメ信濃山形)

この動きは逃がさず翌13周目にはメイン集団ひとつ、そして先頭には30秒ほどでそのまま捉える動き。14周目には先頭も吸収し再び集団ひとつ、マトリックスは前方に固まっている。

集団はまた活性し分断されながらの棒状が続いた状態で周回を重ねる。

そしてレース折り返し後半へ、17周目の棒状集団の前方には大貴、小森が。そのまま後ろは分断され16名の先行、エスケープが決まった。

安原大貴、小森亮平、小林 海(マトリックスパワータグ)
沢田 時、兒島直樹、河野翔輝(TEAM BRDGSTONE Cyclimg)
住吉宏太、伊藤雅和、渡邉 歩(愛三工業レーシングチーム)
木村圭佑、湊 諒(シマノレーシング)
入部正太朗(弱虫べダルサイクリングチーム)
大河内将泰(CIEL BLUE KANOYA)
小村悠樹(Team Eurasia-iRC TIRE)
石原悠希、佐藤大志(オープン セレクションチーム)

上位チームのカラーが揃い、完全にメインは鎮静した。タイム差は2分30秒まで開き、愛三工業レーシングチーム、TEAM BRDGSTONE Cyclimg、マトリックスパワータグで前を固めてコントロールする。その中でホセと岡本は互いにマークしながら並走する状況、そしてこれまでの動きでメインの人数は30名ほどになっていた。

20周目、ラストのスプリントを大貴が獲りボーナスポイントを重ねる。メインはぴったりと2分30秒差をキープし、終盤へ向けての動きに備える。ここでBSの河野が先頭から墜ちBSは2名、先頭勝負か集団勝負か・・・チームによっての戦略や思惑が蠢いている。

25周目、メインからはまだ2分強の差があり、先頭でも各チームの思惑で仕掛け合いが始まる。マトリックスは勝負できる3名、アタックが激しくなり数名が抜けたところに小森、マリノ。

その後ろを大貴が抑える体制でのホームストレートで伊藤が落車、マリノが巻き込まれてしまう。マリノは直ぐに再乗するが、この影響でペースダウン、メインが1分10秒に迫ってくる。やはりメインを牽き上げているのはBS、少なくなったメインにはパコとホセしかいないマトリックスとしては先頭で逃げ切って欲しい。

徐々に徐々にその差を詰められ28周目に先頭はキャッチされる。しかし、まだ諦めず前方に残るマトリックス、そして完全にキャッチされるもその人数は30名ほど。マトリックスはパコ、ホセ、大貴、小森、マリノの5名を入れて好い流れ。ところがここでBSの今村駿介がアタックし単独先行をかけながら29周目へ。

今最も危険視している今村の独走は油断できない。直ぐに反応したのはパコ、単独で追い2名で残り2周へ。他は反応できず2名が先行しタイム差が開いていく。

後続も残り2周に入ったその時、快調さを見せている小森にメカトラが発生し痛恨のストップ。直ぐにニュートラルバイクで復帰するが勝負を前に脚を使うことになってしまう。

そしてパコと今村の2名は後続を更に引き離しラストラップ、後続とは1分以上も開き完全に2名の逃げ切りとなる。

スプリントの強さで定評ある若い今村に、これまで散々動いていたパコとのマッチスプリント。しかし世界的レジェンドならば行けるか・・・残り50mほどで今村が先行、パコぴったりと付くが捲れず勝ったのは今村。

パコは悔しい2位、そしてラストラップで単独抜けた愛三の草場が3位に入り、ホセの高順位が阻止される。4位以下の集団スプリントはホセが獲り、岡本は6位。僅かだがホセは着順でポイント差の開きを防いだが、ボーナスポイントが効いてその差はまた縮まってしまった。

度重なるアクシデントも乗り越え粘り、好いレースができただけに悔しい負け。翌日は短距離、スプリンター達の出番だ。この好いチーム連携で隼人での勝利を狙う。

Photo by Satoru Kato

【結果】
1位 今村駿介(TEAM BRDGSTONE Cyclimg) 4時間32分05秒
2位 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) +0’00”
3位 草場啓吾(愛三工業レーシングチーム) +1’02”
4位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) +1’13”
5位 大町健斗(eNShare Racing Team) +1’14”
6位 岡本 隼(愛三工業レーシングチーム)
9位 小森亮平(マトリックスパワータグ)
13位 安原大貴(マトリックスパワータグ)
20位 小林 海(マトリックスパワータグ)
41位 狩野智也(マトリックスパワータグ)
DNF 吉田隼人(マトリックスパワータグ)
DNF アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)