RACE REPORT

ツアー・オブ・ジャパン(相模原ステージ)

日付:
2024年10月06日
開催地:
橋本公園~旧小倉橋~串川橋~鳥居原ふれあいの館前周回コース
距離:
108.5km 獲得標高:1728m SP×3回(周回コース1,3,5周目) KOM×3回(第2カテゴリー)
天候:
晴れ時々曇り 気温28℃
出走:
ホセ ビセンテ トリビオ, フランシスコ マンセボ, 吉田 隼人, 安原 大貴, 小林 海

UCIアジアツアー CLASS2.2
2021年5月28日(金)~5月30日(日)
3ステージ(富士山・相模原・東京) 総距離299.3KM
出走選手:5名 フランシスコ・マンセボ(パコ)、ホセ・トリビオ、吉田隼人、安原大貴、小林 海(マリノ)

第2ステージ相模原

“ホセ・ビセンテ・トリビオがステージ優勝、ポイントリーダーに立つ!!チーム総合1位キープで最終ステージへ!!”

東京オリンピックのコースを含む話題の新設ステージ。景観の良いダム湖畔辺りはかなりきつい勾配を含み、7周回という繰り返しは互いの脚を削り合うポイントとなるであろう。トンネル区間も多く事前情報だけでは分からない、スタートしてみてわかる要素も多く、レースは思わぬ展開となった。

前日で大きくタイム差を落としてしまったチームは、区間優勝を狙いながらの総合順位狙い。通常のTOJとは異なる3日間ステージだけに、富士山が全てとは限らない可能性もあり望みは全く捨ててない。
天候はどんよりしているが降水確率は0%、穏やかに相模原市内をパレードし山岳付近からリアルスタートがきられた。

ファーストアタックは日本ナショナルチームなどのヤングライダー勢、勢いよく飛び出していく。集団も読めないコースと展開から簡単には容認しない。次々と飛び出す動きに随時反応して吸収していく。マトリックスはアタックメンバーに入り動きまくるのは本日も大貴、他のメンバーは集団最後方で静観中。

大貴含む6名が先行しながら徐々にアップダウンが多くなり周回コースへ向かっていく。ここで後方から数名が追いついてくるとその中にはホセが。気づいた大貴がホセと連なり逃げへの本格モードへスイッチ、ホセが先頭へ出てペースアップをかけるとメインを引き離し16名の逃げが決まった。

ホセ・ビセンテ・トリビオ、安原大貴(マトリックスパワータグ)2名
山本元喜、畑中勇介(キナンサイクリングチーム)2名
谷 順成、渡邉翔太郎、佐藤宇志(那須ブラーゼン)3名
小野寺 玲(宇都宮ブリッツェン)1名
沢田 時(チームブリヂストンサイクリング)1名
小石佑馬、横塚浩平(チーム右京相模原)2名
入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)1名
平井光介(日本ナショナルチーム)1名
寺澤アンドリュウ(チームユーラシアIRCタイヤ)1名
仮屋和駿(日本大学)1名
小出 樹(京都産業大学)1名

ホセと同様に総合トップから2分以上の遅れを持つメンバーが多く殆どの利害が一致。一発逆転も夢じゃないと力も入る。大きな逃げだが個人総合上位が居ないことで、リーダー擁する宇都宮ブリッツェンが容認しメインを抑えてこの逃げを行かせる。タイム差は1分、まだまだ開いていく様子で2周目へ。メインは完全に鎮静しサイクリング状態になっていく。

この九十九折多いコースレイアウトや環境がレースに大きく影響していくこととなる。メインから先が見える箇所は少なく、また電波状況の問題もあり先頭とのタイム差がなかなか情報伝達されておらず、3周目には逃げとの差は4分を超えていく。

一方先頭では決定的なタイム差をつけるべく、ホセが率先して先行し幾度もペースアップをはかるり、翌4周目にはその差5分を超えた。メインにはまだ情報が届いていないか、更にトンネル内で落車が発生した影響で6分近くまで開いてしまう。
メインはタイムコントロールのみで先頭の逃げ切りに預ける姿勢。ようやくタイム差に気づいたかメインもペースアップに動き出した。

5周目、先頭では逃げ切りを意識して多すぎる人数にアタック戦が始まる。入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)と平井光介(日本ナショナルチーム)が飛び出し2名で先行、これを追う動きで後続も活性しバラけ始める。ホセ筆頭に2名をキャッチしながら残ったのは9名で入る6周目、互いに仕掛け合いを続けペースは上がらない。この状況がメインとのタイム差を助けることにもなる。やがて一度は遅れた大貴も先頭に戻り、マトリックスは2名しっかり入った状態で11名の先頭グループに残っている。

ホセ・ビセンテ・トリビオ、安原大貴(マトリックスパワータグ)2名
山本元喜、畑中勇介(キナンサイクリングチーム)2名
谷 順成(那須ブラーゼン)1名
沢田 時(チームブリヂストンサイクリング)1名
小石佑馬(チーム右京相模原)1名
入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)1名
平井光介(日本ナショナルチーム)1名
仮屋和駿(日本大学)1名
小出 樹(京都産業大学)1名

メインは宇都宮ブリッツェンの他、キナンサイクリングチームや愛三工業レーシング、日本ナショナルチームなどが協調してペースアップ、タイム差は4分台にまで縮まってきた。

残り2周、先頭は牽制が続きペースが上がらず、何とか絞り込みをかけてのアタックが散発、大貴も再びアタックをかけ振るい落とししかけるが人数へは減らない。いよいよ迎えるラストラップ手前で小石がアタック、単独抜け出した。

後続も小石を追いペースアップ、しかしメインとの差は3分台まで縮まりマトリックスも前方に上がってきている。先頭グループでの総合逆転は難しくなってきた。
逃げる小石を追う動きから人数は絞られ、ホセ、山本、仮屋、小出の4名。そして残り5㎞辺りで小石をキャッチし先頭5名、ゴールへ向けての叩き合いながら残り1㎞をきり、4名でのゴールスプリントへ。


牽制しながら残り100m、一斉に始まったスプリントで先行は山本、追い上げてきたホセが並び間一髪をかわしてゴール線をきった、ホセ優勝!

メインは1分30秒でゴール、総合逆転はならなかったが優勝したホセはポイントリーダーにも立ち、マトリックスはTOJで嬉しいリーダージャージも纏う。そしてチーム総合はトップをキープ、念願の最終ポディウムも目指し東京ステージへ向かう。

Photo by Satoru Kato, Itaru Mitsui, TOJ official

【ステージ結果】
1位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)  2時間38分44秒
2位 仮屋和駿(日本大学)       +0’00”
3位 山本元喜(キナンサイクリングチーム)
4位 小出 樹(京都産業大学)     +0’02”
5位 小石佑馬(チーム右京相模原) +0’09”
6位 畑中勇介(チーム右京相模原) +1’04”
12位 小林 海(マトリックスパワータグ) +1’35”
19位 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)
29位 安原大貴(マトリックスパワータグ) +2’00”
39位 吉田隼人(マトリックスパワータグ) +2’49”

【個人総合】
1位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)  5時間16分11秒
2位 トマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)       +11”
3位 山本大貴(キナンサイクリングチーム)       +44”
4位 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) +1’24”
5位 小石佑馬(チーム右京相模原)           +1’31”
6位 伊藤雅和(愛三工業レーシングチーム)      +2’02”
7位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) +2’14”
9位 小林 海(マトリックスパワータグ)          +2’38”
26位 安原大貴(マトリックスパワータグ)        +10’58””
39位 吉田隼人(マトリックスパワータグ)        +18’30”

【ポイント賞総合】
1位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) 25p
2位 仮屋和駿(日本大学)                 20p
3位 山本元喜(キナンサイクリングチーム)       16p

【山岳賞総合】
1位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)     15p
2位 トマ・ルバ(キナンサイクリングチーム) 12p
3位 山本大喜(キナンサイクリングチーム) 10p

【チーム総合】
1位 マトリックスパワータグ   15時間54分59秒
2位 キナンサイクリングチーム     +0’05”
3位 チームブリヂストンサイクリング +12’48”