RACE REPORT

経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ

日付:
2020年10月11日
開催地:
群馬サイクルスポーツセンター(6kmサーキットコース) 群馬県利根郡みなかみ町新巻3853
距離:
180km(6.0km×30周回) スプリントポイント×3回(3、9、18周回の1位通過に優勝ポイントの10%付与)
天候:
晴れ時々曇り 気温28℃
出走:
アイラン フェルナンデス, ホセ ビセンテ トリビオ, フランシスコ マンセボ, レオネル アレクサンダー キンテロ, 吉田 隼人, 安原 大貴, 小森 亮平, 小林 海

Jプロツアー第14戦 
レースレイティング:プラチナ

“フランシスコ・マンセボ優勝!!レオネル・キンテロ2位、ホセ・ビセンテ・トリビオが3位、マトリックスパワータグが1−2−3独占勝利を決め個人/団体ともに完全優勝!!”

“Jプロツアー年間総合 レオネル・キンテロが個人総合優勝!!ホセ・ビセンテ・トリビオが総合2位!チーム総合も逆転優勝!!”

コロナ禍で影響受け続けた今季Jプロツアーはレースが半減し、最終戦はツアー最高ランクのチャンピオンシップで終えることとなった。ツアー総合4位の増田成幸を擁し、チーム総合は圧倒的大差で首位の宇都宮ブリッツェンが参戦しておらず最強のライバルと戦えずシーズンを終えるのは残念である。

3戦前にレオがツアーリーダーに立ったが総合争いは僅差のままでの最終戦、ツアー唯一のプラチナレイティング設定であるチャンピオンシップのポイントは他のレースの倍点近く、2位〜4位とは着順ひとつで逆転されるため最後の最後まで油断できないレースとなる。

※参考 最終戦前のランキング

【個人総合】
1.レオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ) 2409p
2.大前 翔(愛三工業レーシングチーム) 2200p
3.ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) 2187p
4.増田成幸(宇都宮ブリッツェン) 1910p
5.トマ・ルバ(KINAN Cycling Team) 1584p

【チーム総合】
1.宇都宮ブリッツェン 7240p
2.マトリックスパワータグ 6156p
3.KINAN Cycling Team 5681p

【最終戦ポイント表~プラチナ~】

そしてもう一つ、ツアー唯一の団体戦レースでもある。上位3名のポイント合計で競われロードレース本来のチーム力の見せ所、過去より監督がかなり力を入れている団体戦は優勝チームに授与される“輪翔旗”がチーム力を誇示する証。この2年獲り続けた輪翔旗は手放したくない、ツアー個人総合にチャンピオンシップの勝利…とあれもこれも全て欲しい。上位独占が叶えばチーム総合の逆転も狙える。

直前にやって来た大型台風は間際で回避したが2日開催のうち1日目は残念ながら中止、祈り通じて免れた2日目に開催予定のJプロツアーは無事開催が決定。今季の思いを全力出し尽くして戦うべく、前晩はこれまでに無く長い時間をかけて入念なミーティングをした。マトリックスの決意は徹底コントロールを貫きながらも攻めること。最終戦はツアー最長距離の180km、およそ5時間近い戦いとなるが成功させ上位独占となれば、団体戦優勝(輪翔旗)、そして勿論レオのツアー個人総合、そして、逆転は難しいとされていたツアーチーム総合の逆転も可能性がある!やはり全て獲ろうと伝える監督に一同(やってみよう)と応え意思統一をした。

当日は台風一過、晴天とまではいかないが風もなく穏やかな朝。台風のように駆け抜けた2020年のJプロツアーが遂に最終戦、手にしていた輪翔旗を返還し2019年の輪翔旗へ別れを告げるも再び持ち帰る執念で燃えている。180kmの長いレースがスタートした。

スタートから散発的なアタックがかかりペースは速い。最終ランキングが選手の確定評価となるため、どのチームもひとつでも順位を上げるべく機会を狙っている。きっかけとなるのは6周毎の設定されているスプリントポイント、最高ランクのポイントだけにこのボーナス獲得で一気に順位を上げることができる。トップ争いのチームにとっても重要なポイント、ライバルには決して獲られてはならず、飛び出すメンバーを冷静に見てチェックをかける。集団をコントロールするのは追う側のチーム、首位を行くマトリックスは自ら動く必要もなく集団内で安定している。

やがて5周目には5名の先頭グループが形成されたが総合には絡まないとして容認、しばらくこの状態が続く。

佐野淳哉(レバンテフジ静岡)
前田公平(弱虫ペダル サイクリングチーム)
西尾憲人(那須ブラーゼン)
風間翔眞(シマノレーシング)
富永一騎(群馬グリフィンサイクリングチーム)

あの佐野淳哉を筆頭にいずれも独走力の高いメンバーが揃い快走で周回を重ね続ける。メインとは2分弱くらいのタイム差を保ち落ち着いたままレースは進行し折り返し後半、3回のスプリントポイントはこの5名に絞られそれぞれ獲得し、マトリックスは危険なボーナス得点を回避できた。残るは最終着順へ向けての争いとなってくる。

18周目、最後のスプリントポイントを終えた辺りから各チームがそろそろと動き始める。集団前方を固めるのはTEAM BRIDGESTONE Cyclingや愛三工業レーシングチーム、マトリックスはまだ後方で静観、先頭とのタイム差は1分をきってきた。徐々にタイム差を縮めながらの20周目にはその差30秒、まだまだ他チームが牽いているがマトリックスも少しずつ前方に固まりつつあり、各チーム隊列を組み色が揃い始めた。静かな位置取り戦が始まっている。

一気ペースアップされた集団は21周目には先頭5名を吸収、代わっての激しいアタック戦を冷静に見てマトリックスもチェックに入る。やがて4名が抜けた。

西尾憲人(那須ブラーゼン)
橋本英也(TEAM BRIDGESTONE Cycling)
中井唯晶(シマノレーシング)
佐藤 遼(レバンテフジ静岡)

再び逃げに乗るのは西尾、この積極的な走りはこの日の敢闘賞を獲得した。

レースは終盤に入るもこの逃げを一旦容認、マトリックスは集団前方に隊列し大きくは動かずじっくりと終盤へ向けての体制を整えて待つ。

逃げとのタイム差は再び1分を超えて残り5周、この頃には80名ほどに人数は減っている。各チーム隊列し代わる代わる集団を引き上げタイム差を詰めていくが、KINAN Cycling Teamの強力な牽きで27周目には先頭を吸収。集団ひとつ、残り3周、いよいよ激戦が始まる。

集団は一気に活性、各チーム一斉に動き出すもマトリックスはパコが自ら先頭に立ち先頭付近位置を確保しながらも無駄な動きを見極めてチームコントロールをする。しかし、TeamUKYO 、KINAN 、愛三、も取りにくる先頭位置争い。ペースはどんどん上がりパコと小森が先頭を代わり残り2周、このペースアップで更に集団の数は減り40名ほどとなる。マトリックスのみでなく、強豪チームが先頭を取るとともに牽き倒しで更に人数を削りにかかり、レースは完全にチーム間の攻防戦。

マトリックスここは分担制、メンバーを数名ずつ交代させながら先頭位置のキープとペースアップ、それ以上に牽きにかかるのはKINAN  。それを抑えバックストレートで上手く位置取ったマトリックストレインが先頭を固めてついにラストラップへ。

マトリックスの最終列車の扉が閉まり、発車。会員以外は一切乗車させないゴールへの超特急はメンバーが残る全力を使い渾身牽く。小森から大貴、そして隼人、アイラン・・・集団は崩壊していくが、尚もふるい落とせないのは総合かけて戦うKINAN 、愛三。更に更に、牽き倒すマトリックストレイン。

チームメイトから繋いだスピードをホセが繋ぎ、パコ、先端のレオが発射し、ダントツ抜けたマトリックス3名がバックストレートに現れた!

抜けたレオ、パコが並んで聖なる十字のレジェンドポーズでゴールする。美しくも熱く気高い走りを見せたレジェンド、パコ・マンセボが優勝、そしてレオ、最後の発射台を務めたホセ、と続き、マトリックスが1-2-3の表彰台を独占!!そして監督の大好きな団体戦勝利、輪翔旗を今季も手にして旗を振る。

5時間近くもの長いレースは激しい終盤の動きで完走たった64名。勝利を得るために犠牲を伴うのがロードレースではあるが、マトリックスが組んだ最終戦のトレインは一人も落とすことなく全員を乗せてゴールした。
(※チーム全員完走はマトリックスパワータグのみ)

そして、あれもこれも・・・の欲しかったもの全てを手に入れた。
Jプロツアー個人総合を守り切り、レオネル・キンテロ個人総合優勝!!
難しいと思われた逆転を果たし、チーム総合優勝!!

昨年に続きツアー総合も個人/チームともに完全勝利でシーズンを終えることができました。苦戦続きの前半でしたが世界的レジェンドのパコ・マンセボの復帰とともにグリーンの列車も息を吹き返し、美しいトレインで締めくくることができました。応援いただきありがとうございました。

Photo by Satoru Kato

【結果:チャンピオンシップ個人戦】
1位  フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) 4時間38分10秒
2位  レオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ) +:00
3位  ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) +:06
4位  大前 翔(愛三工業レーシングチーム) +:08
5位  今村駿介(TEAM BRIDGESTONE Cycling)
6位  孫崎大樹(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +:09
31位   アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
33位   吉田隼人(マトリックスパワータグ)
39位   安原大貴(マトリックスパワータグ)
44位   小森亮平(マトリックスパワータグ)
51位   小林 海(マトリックスパワータグ)

【結果:チャンピオンシップ団体戦】
1位  マトリックスパワータグ 2160
2位  TEAM BRIDGESTONE Cycling 945p
3位  愛三工業レーシングチーム 810p

【Jプロツアー 個人総合】
1位  レオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ) 3084p
2位  ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) 2772p
3位  大前 翔(愛三工業レーシングチーム) 2695p

【Jプロツアー チーム総合】
1位  マトリックスパワータグ 8316p
2位  宇都宮ブリッツェン 7332p
3位  KINAN Cycling Team 6311p

Jプロツアー2020 チームランキング
(2020年10月11日時点)
1位 マトリックスパワータグ 8,316p
2位 宇都宮ブリッツェン 7,332p
3位 KINAN Cycling Team 6,311p
4位 愛三工業レーシングチーム 5,558p
5位 TeamUKYO 4,290p
Jプロツアー2020 個人ランキング
(2020年10月11日時点)
1位 レオネル キンテロ 3,084p
2位 ホセ トリビオ 2,772p
3位 大前 翔 2,695p
4位 ルバ トマ 2,079p
5位 山本 元喜 1,977p