RACE REPORT

おおいたサイクルロードレース

日付:
2024年04月27日
開催地:
大分スポーツ公園 昭和電工ドーム大分周辺(4km/周) 大分県大分市横尾1351番
距離:
100km(4.0km×15周回) スプリントポイント×3回(3、6、15周回の1位通過に優勝ポイントの10%付与)
天候:
晴れ時々曇り 気温28℃
出走:
アイラン フェルナンデス, ホセ ビセンテ トリビオ, フランシスコ マンセボ, レオネル アレクサンダー キンテロ, 吉田 隼人, 安原 大貴, 小森 亮平, 小林 海

Jプロツアー第13戦 
レースレイティング:シルバー

“ホセ・ビセンテ・トリビオ勝利!!”

久しくJプロツアーとして開催されたこの大分でのロードレースは、過去チームにとって最高の1−2−3−4を収めたレース。UCIとは異なり1周4kmに短縮されたコースはアップダウンのみで平坦は殆どなく、周回を重ねる度に疲労するサバイバルレース、そして序盤展開では決まらないレースでもある。リーダー争いは僅差、残る2戦では決定的な差を持つことはできず最後まで勝利し続けなければ守れない。前日に続き、やはり他の追随を許さぬよう徹底コントロールで戦う。

スタートからやはり位置獲りを意識した動き、マトリックスは前日に続き位置獲り得意とする隼人が前に出てチーム位置獲りのきっかけを作ろうとする。合わせて動くのは前日活躍したスプリンター達、中島康晴(KINAN Cycling Team)、沢田桂太郎(TEAM BRIDGESTONE Cycling)。チームは徐々に前方に集まるが、KINAN Cycling Teamが積極的に前方に固まっている。

マトリックスは散発的なアタックには動じず集団前方に隊列、なかなか動きが決まらないまま進行するも、逃げ打つメンバーを見ながらチェックに入る。小石祐馬(TeamUKYO )が単独で幾度も飛び出すがここにはマトリックスもチェックにつき、5周目にはこの散発的な動きも集団へのダメージとなるのか、人数はいつしか半分ほどに減り、パコが先頭に立つ頻度が増えてくる。

6周目にはマトリックスが集団先頭を固め完全にコントロール主導を握る。マークしているトマ・ルバ(KINAN Cycling Team)が単独逃げるもここは冷静に静観し8周目には吸収、その頃には集団の数40名ほどまで減りチェックも届きやすい。尚も散発的なアタックは続くも決め手とはならず、マトリックスは集団コントロールをし続けるがKINAN Cycling Teamも積極的に先頭での動きを見せる。

14周目、集団の人数は更に絞られ30名ほどになっている。2名の飛び出しをきっかけに数名が抜け、チェックについたホセが入る。KINANを中心に幾度も飛び出しを図っていたメンバーが揃い、7名の先行グループで後続を放しにかかる。

ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
山本大喜、新城雄大(KINAN Cycling Team)
小石祐馬(TeamUKYO)
今村俊介(TEAM  BRIDGESTONE Cycling)
風間翔眞(シマノレーシング)
高木三千成(さいたまディレーブ)

この先行は終盤まで続くことになる。気の抜けないメンバーであるがホセのチェックは強力、大きな動きは許さず睨みを効かせメインでコントロールを続けるチームを助ける。またこのグループでの逃げ切りは強力なスプリンターの今村を含むためか協調が取れず、小石は更にここから抜け出す機会を窺い幾度もアタックがかかる状況。途中で高木が脱落し、残る5名はメインから1分前後で進行し残り6周。その頃にはコントロールに徹するマトリックスもかなり人数を減らしていたが、終盤の仕上げに向けて大貴を中心にペースアップを開始する。

パコの魂がメンバーにも憑依したか、大貴の鬼牽きが凄まじい。大貴は先頭固定で牽き続け、一気に20秒以上差を詰めていく。そして残り3周で先頭を吸収、いよいよラストへ向けての激しいアタック戦が始まった。

レオはパコがしっかり護り危険な動きには反応し前へ上がる。残り2周、伊藤雅和(愛三工業レーシングチーム)のアタックにホセが反応し2名が先行、そこへ反応したのは独走強い阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)、この3名でラストラップへ。

リーダー争いに危険ではない3名と判断し、後続ではパコがしっかりレオを連れて順位をキープしながらし勝負はホセに託す。

睨み合いながらの先行する3名は最後の上り直線でホセと阿部に絞られ、広島戦の再来マッチスプリントへ。

広島とは異なる上りゴールはホセの得意とするところ、ホセ力強く先行したままゴール。広島戦でのリベンジ、そして嬉しい今季初勝利!!

後続からはレオがトップを獲って4位ゴールでリーダーキープ。

レジェンドパコが自らの背中を見せることでチームの士気はまだまだ上昇していく。そして常に先頭でその背中を見せるレジェンドは、自チームだけではなく日本で走ることへの大きな使命感を持っての走り。

残る最終戦は最高ランクのチャンピオンシップ、リーダー争いは僅差接戦のためやはり勝利しなければならない。

チーム一丸で今季最高のレースをお見せしたい。

Photo by Satoru Kato

【結果】
1位  ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) 2時間16分18秒
2位  阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン) +:00
3位  伊藤雅和(愛三工業レーシングチーム) +:05
4位  レオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ) +:11
5位  大前 翔(愛三工業レーシングチーム)
6位  阿曽圭佑(eNShare Racing Team)
8位    フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)
DNF     安原大貴(マトリックスパワータグ
DNF    小林 海(マトリックスパワータグ)
DNF    小森亮平(マトリックスパワータグ)
DNF    アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
DNF     吉田隼人(マトリックスパワータグ)