RACE REPORT
JBCF 経済産業大臣旗 ロードチャンピオンシップ
- 日付:
- 2024年10月14日
- 開催地:
- 群馬県利根郡みなかみ町 群馬サイクルスポーツセンター
- 距離:
- 174km(6km × 29周回)
- 天候:
- 曇り時々晴れ 気温23℃
- 出走:
- 永良 大誠, 向川 尚樹, ベンジャミ プラデス, ホセ ヴィセンテ トリビオ, 吉田 隼人, アイラン フェルナンデス
Jプロツアー第19戦
Jプロツアー最高峰のレースレイティングAAA。唯一の団体戦でもある。
ツアー総合なども絡んでくる後半レースだが、マトリックスとしてはやはりここは勝ちに拘りたいところ。
そして、団体優勝の輪翔旗を獲りたい。
今回は国体が重なったこともあり出走6名。人数揃っているチームは脅威であるが、チーム連携で打破したい。
前夜のミーティングで何度も何度も話し合い、固く意思統一をする。
馴染みの群馬CSCだが長丁場、シーズン後半に入りチームによって目的は様々であり、主導となるチームによって展開も変わるだろう。
心配されていた雨だがこの付近だけ奇跡的に降ってない。曇天からやや薄日もさしてきた中、レースがスタートした。
スタートから散発的なアタックがかかりハイペースな流れ。交互に前を固めるのは上位チーム。
宇都宮ブリッツェン、シマノレーシング、AISAN Racing Teamなどが交互に先行、マトリックスも都度チェックに入る。
この繰り返しの中、6周目にホセ含む6名が抜け出し、7周目には5名の先頭グループが形成された。
ホセ・ヴィセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
秋丸湧哉(シマノレーシング)
井上和郎(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)
平塚吉光(AISAN Racing Team)
小坂光(那須ブラーゼン)
ホセが乗っているがツアー総合が絡まないメンバーにTeam UKYO勢は容認の様子。しかし頑強なメンバーが揃い5名は快調にタイム差を広げていく。
メインは落ち着き8周目には2分以上、この状態が中盤15周目まで続き、タイム差は最大5分までひらく。
まだしばらくこのままであろうと想定していた16周目、先頭グループから井上が突然止めてメインへ戻る。
この動きはレースの流れを一気に変化させていく。
井上が戻ったメインは、前をBSアンカー、AISANが固めてコントロールを始める。
その動きは読みづらく、一時はメインを抑えるように見えたが18周目、BSアンカーとAISANが一斉に動き、追走を開始した。
トマ・ルバ、西園良太、初山翔(チームブリヂストンアンカー)
早川朋宏、中島康晴(AISAN Racing Team)
リカルド・ガルシア、野中竜馬(KINAN Cycling Team)
鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)
山下貴弘(シエルヴォ奈良MIYATA-MERIDA)
更に土井雪広(Team UKYO)が加わり追走10名。
先頭グループでは小坂がドロップし先頭は3名、厳しい状況となってくる。
メインは更なる追走の動きが止まらない。Team UKYO勢も動き出しオスカル・プジョルを含む10名ほどの第3グループができる。
この3つのグループにはBSアンカー、AISANは全員入っている。マトリックスは全員後方で非常に形成不安。
まだ続く追走の動きからツアーリーダー畑中勇介を含む10名ほどの第4集団が形成、ここに隼人が入った。
19周目 ホセら先頭3名 ←(2分強)第2グループ ←(30秒)第3グループ ←(20秒)隼人ら第4グループ
第2グループは徐々に先頭へ迫り、翌20周目には吸収。隼人ら第4グループは第3グループとジョインしグループ再編。
ホセ含む先頭20名 ←(50秒)隼人含む第2グループ10名ほど ←(3分)メイン
後方メイン集団は完全にストップ状態、ここにはベンジャ、アイラン、永良が残ってしまう。
そして23周目、メインは勝負に絡むことは困難となってきた。マトリックス2名で形成不利だが、ホセと隼人で・・・ここで、隼人が痛恨のパンク。
不運としか表現しようがない魔の23周目。マトリックスは先頭のホセ頼みとなってしまった。
ホセの先頭グループは激しいバトルが始まっている。皮肉にも隼人を置いた第2グループ10名が、ここで先頭に追いついた。
24周目、先頭は30名。Team UKYO 5名、AISAN Racing Team 5名、KINAN Cycling Team 4名、チームブリヂストンアンカー3名・・・この構成の中、ホセは非常に苦しい。
メイン後方からベンジャ含む8名が抜けたが、タイム差的にもう望みが薄い。勝負はこの30名に絞られた。
26周目、先頭グループからロイック・デリアック(KINAN Cycling Team)がアタック。自慢の独走力で単独逃げをはかる。
これに反応した追走にホセも乗りロイックへ合流、先頭10名で残り2周回へ入る。
絞られたと思われる先頭10名は激しいアタックを繰り返す、その間に割れた後方から数名が追いつき20名ほどでラストラップへ。
更に激化していくアタック戦をホセは粘る。ゴールへの上り直線50mで集団のままスプリントへ。前方にホセもいる。
キナンの野中が先行、ゴール直前でブリッツェン鈴木真理がかわすも更にそれをかわしてラインをきったのはリーダーの畑中勇介(Team UKYO)
最後の最後まで食らいついたホセは5位でゴールした。
結果、個人だけでなく経済産業大臣旗ロードならではの団体総合もTeam UKYO、全てTeam UKYOで飾られたレースとなってしまった。
マトリックスはもうひとつ掲げていた団体にも届かず、様々な面で非常に悔しい結果である。
しかし、序盤から逃げ最後ゴール勝負まで絡んだホセの強さを相当感じさせるるレースであったことも確か。
今後もホセへの厳しいマークは続くであろう。勝利へ向けてチームで打破していきたい。
【順位】
1位 畑中勇介(Team UKYO)4時間25分49秒
2位 鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)
3位 野中竜馬(KINAN Cycling Team)
4位 サルバドール・グアルディオラ(Team UKYO)+01秒
5位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
6位 ジャイ・クロフォード(KINAN Cycling Team)
7位 初山翔(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)
8位 西薗良太(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)
9位 伊藤雅和(AISAN Racing Team)
10位 早川朋宏(AISAN Racing Team)+02秒
DNF ベンジャミ・プラデス(マトリックスパワータグ)
DNF アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
DNF 吉田隼人(マトリックスパワータグ)
DNF 永良大誠(マトリックスパワータグ)
DNF 向川尚樹(マトリックスパワータグ)
団体優勝(輪翔旗):Team UKYO
photo by Hideaki TAKAGI