RACE REPORT

JBCF 湾岸クリテリウム

日付:
2024年11月26日
開催地:
東京都江東区青梅1丁目 シンボルプロムナード公園 クリテリウム特設周回コース1.45km
距離:
予選23.2km(1.45km×16周回) 決勝34.8km(1.45km×24周)
天候:
快晴 気温41℃(路面50℃強)猛暑日
出走:
永良 大誠, ベンジャミ プラデス, ホセ ヴィセンテ トリビオ, 吉田 隼人, アイラン フェルナンデス, 安原 大貴, 近谷 涼, 田窪 賢次

Jプロツアー第13戦


大都会東京お台場でのレース。湾岸サイクルフェスティバルとの併催で、夏休みでとても賑わう華やかな会場。
盛り上がる会場の賑わいにテンションが上がるが、合わせて気温も上昇~、8時前から気温は35℃を超えている。
猛暑の予想はされていたが、それ以上の異常とも言われる酷暑(全国的)となった。
この酷暑がレースにも大きく影響してくる。

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朝から既に暑い

予選→決勝の勝ち上がり方式で、4組に分けた各予選通過10⇒決勝40名で戦う。

◆予選
マトリックスの予選組み分けは以下のとおり
1組:ホセ・ビセンテ・トリビオ、安原大貴
2組:ベンジャミ・プラデス、近谷涼
3組:吉田隼人、永良大誠
4組:アイラン・フェルナンデス、田窪賢次

コースは往復直線のUターン折り返し。最終コーナーから直線真ん中辺りのゴールへ向けて緩やかに上る。
平坦基調ではあるが、周回繰り返す中での微妙なアップダウンが徐々に影響してくる。

1組:スタートからホセが幾度も逃げを打ち、終盤の逃げで安泰の通過。大貴残りの集団スプリントで予選通過。

逃げまくるホセ
逃げまくるホセ
逃げ決まり安泰通過のホセ
逃げ決まり安泰通過のホセ
大貴は最後のゴール勝負で通過
大貴は最後のゴール勝負で通過


2組:単独抜けたシマノ木村以外は最後まで睨み合う集団のまま激しいスプリント戦。ベンジャは安定の前方ゴール際で緩んだところを横各所から差し込まれまさかの脱落。近谷も通過ならず。

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余裕のゴールだったが・・・

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3組:逃げ打つ永良に隼人が乗り、4名安心の逃げ切りで予選通過。

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積極的に逃げ打つ永良
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隼人が飛び出す
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逃げ切り予選通過


4組:動き激しく気温も上がり消耗戦展開。アイラン含む先頭集団は9名で決まり。10着争いは集団から離れた田窪がどんどん追い抜き上げ、感動の10位通過。

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残るは10人目ひとり・・・アイランが見守る
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田窪、渾身ふりしぼり10人目勝ち取る!
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予選とは思えないゴールシーン


◆決勝
マトリックスは6名が決勝へ。ベンジャの敗退がかなり予定外だったが、強豪チームもスプリンターが敗退したりと波乱含みの予選だった。
マトリックスは、隼人と牽引アイランで勝負をかける。

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スタートサインとともにインタビューを受ける

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決勝までは2時間ほど、しかし気温は更に上昇し、息苦しいほどの暑さとなってきた。
あまりの異常な暑さに、急遽レース中の補給も許可される。スタート時の気温38℃だが路面温度はなんと50℃超えとの情報。

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レジェンドクリテ

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いよいよ決勝スタート。34.8kmと距離は短いが、この暑さでの24周は長く感じるのか落ち着いたスタート。image_0085
特にアタックもかからずやや早いペースで淡々と周回を重ねる。

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田窪ポイント賞を獲りに行く!

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決勝は5周毎にポイント賞が設けられている。いよいよ1回目のポイント周回、バックストレートでアイランに押された田窪が勢いよく飛び出す。
数名が反応して追うが、田窪ここは譲らず堂々1位通過、ポイント賞獲得。

ここから集団が動き始めアタックが散発的にかかる。やがて6周目、ホセを含む10名の逃げができる。

ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
土井雪広(Team UKYO)
グアルディオラ・サルバドール(Team UKYO)
阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)
堀孝明(宇都宮ブリッツェン)
佐野淳哉(那須ブラーゼン)
鈴木龍(那須ブラーゼン)
秋丸湧哉(シマノレーシング)
ロイック・デリアック(KINAN Cycling Team)
中村龍太郎(イナーメ信濃山形)

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逃げ名手が揃うこのグループは、メインとの差がどんどん開いていく。
昨年も同様、このコースでのタイム差はあまり油断できない。メインは各チーム思惑が揺れる。しかしマトリックスは1名では分が悪い。
メインから思わぬ選手の離脱が目立つようになってきた。そして積極的に前面に出ていた永良も・・・
隼人も様子がおかしい、この暑さに大きく影響を受け始めていた。

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メインの動きは相変わらず定まらない。追うのか行かせるのか・・・開くタイム差にマトリックスも揺れる。

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12周目、先頭グループから中村が単独抜け出し、ひとり逃げる。ホセはすぐ反応しこれを追う姿勢を見せるが、周囲はホセを許さない。
ホセへのチェックが厳しく、中村を行かせてしまう。何度も何度もアタックするホセに、特にTeam UKYOは許さない。
レース勝利だけでなく、ツアー総合など様々な面での攻防。マトリックスがホセのみという状況が非常に歯がゆい。

セカンドグループ内の攻防中に中村は順調にタイム差を広げていく。15周目、前で決まってしまう危険を感じ、メイン集団が重い腰を上げ始めた。
しかし、40秒以上あったタイム差はなかなか縮まらない。
18周目、セカンドグループからロイックがアタック。ホセはこれも反応するがTeam UKYOが許さない。中村、ロイックともに総合には影響していない。
ホセは行けない、独走に定評あるロイックは中村に追いつき先頭2名。残り4周。

やがてメインがホセらに追いつき、後方は集団ひとつ。しかしその間に先頭とは30秒ほど差がついていた。

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残り2周、メインは依然協調性がなく先頭との差は縮まらない。ここでロイックがアタック。
もはや勝負は決定的、メインが追いつく可能性は無く、ロイックの独走は止められない。
そのままラストラップ、今度はメインから入部正太朗がアタック、単独抜けてゴールを目指す。

尚も煮え切らないメインは動かず、ロイック、中村、入部の上位3名がそれぞれ単独でゴール。クリテリウムにはあまりない展開のレースで終わった。
残り集団で最後のゴール争い、戦い続けたホセが5位でゴールし、チーム最高位となった。

なんともストレスの残る戦いとなり、悔しいの一言。続くレースも勝利奪還かけて戦う。


【監督のコメント】
ここんとこ土井ひとりにやらてれてる気がする。にくたらしーなー、私生活チャラいくせに=33image_0067


【結果】
1位 ロイック・デリアック(KINAN Cycling Team)  50分55秒
2位 中村龍太郎(イナーメ信濃山形)             +6秒
3位 入部正太朗(シマノレーシング)             +18秒
4位 野中竜馬(KINAN Cycling Team)            +25秒
5位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) 
6位 畑中勇介(Team UKYO)                 +26秒
7位 窪木 一茂(Team UKYO)
8位 サルバドール・グラルディオラ(Team UKYO)
9位 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)
10位 鈴木龍(那須ブラーゼン)                +27秒
12位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
20位 吉田隼人(マトリックスパワータグ)
DNF 永良大誠(マトリックスパワータグ)
DNF 安原大貴(マトリックスパワータグ)
DNF 田窪賢次(マトリックスパワータグ)


photo by gg_kasai