RACE REPORT

播磨中央公園ロードレース

日付:
2022年03月23日
開催地:
兵庫県加東市 兵庫県立播磨中央公園特設周回コース(1周:7kmコース)
距離:
140km(7.0km×20周回) 中間スプリント×2回(5,13周回終了時)
天候:
晴天 気温18℃
出走:
ホセ ビセンテ トリビオ, 小林 海, 小森 亮平, 安原 大貴, 狩野 智也, 吉田 隼人, レオネル アレクサンダー キンテロ

Jプロツアー第1戦
レースレイティング:シルバー

“マトリックスパワータグ1-2-3勝利で開花!!表彰台をグリーンに染めた開幕戦”
小林 海が初のツアーリーダーに立つ!!”

厳しかった冬も雪解けし、いよいよJプロツアー2022開幕、春の訪れとともに本格的なシーズンが始まった。冬を洗い流すかのように降り続いた前日の雨は上がり気温は一気に上昇、各地で桜も一斉開花し明らかな春の始まりを感じる陽気となった。春爛漫の明るい青空の下で開幕セレモニーが始まり、先ずはJBCF理事長として安原監督が開幕への感謝と想いを述べる。そして、昨年のチャンピオンチームとしてマトリックスパワータグが前列に揃い、華やかなパレード走行で開幕のスタートをきった。

リニューアルされた播磨中央公園のコースは7㎞にコース長が延びロードレースとしての設定へ変わった。コースはアップダウンを含みながらテクニカルなコーナーが断続的に続く箇所もあり抜きどころも限られたキツいコース。スタート時の華やかさとは裏腹に140kmという長丁場のレースは予想以上に激しい消耗戦となった。

パレードから3㎞ほどでリアルスタートが切られると早速アタックの応酬、前列に並んだマトリックスはその利点を生かしスタートから主動的に動く。

直ぐに13名の先行グループが形成され、積極的に動くマリノ、そしてレオ、大貴が入った。

メインとは30秒~徐々に開いていく。やがてTEAM BRIDGESTONE Cycling(BS)のコントロールが始まり3周目には完全に鎮静、BSが前を固めタイム差を1分30秒ほどでキープしながら周回する。


先頭メンバーは11名で協調し先行し続ける

レオネル・キンテロ、安原大貴、小林 海(マトリックスパワータグ)
沢田 時(TEAM BRIDGESTONE Cycling)
渡邉翔太郎、細川健太(愛三工業レーシングチーム)
横山航太(シマノレーシング)
伊藤舜紀(CEIL BLUE KANOYA)
池田隆人(LEOMO BEKKMARE RACING TEAM)
中村龍吉(群馬グリフィンレーシングチーム)
小山智也(アヴニールサイクリング山梨)

マトリックス3名という先手展開、好調ぶりを見せているマリノ、大貴、スプリント強いレオ。そしてメインには暴れレジェンドのパコ、スプリントには隼人を備え、どんな展開にも如何様に動ける優勢状態。

対して先頭に1名しか入れていないBSがメインを完全コントロールでタイム差をきっちり1分30秒で固めて次の機会を窺う。
レースはしばらくこのままの状況で進行するが、予想以上にこのコースは消耗するらしく、先頭もメインも徐々に人数が減っていった。

その間に1回目の中間スプリントを大貴が獲得、やがてレースは折り返し11周目。気温も高さもあり前後ともに疲労の色が見え始めタイム差も一時は2分近くまで広がっていたが、先頭を固めていたBS勢らがペースアップをかける。

メインはばらけ、中央辺りに待機していたマトリックスからはパコ、小森が前方へ上がっていく。抜けたメンバーは15名。

フランシスコ・マンセボ、小森亮平(マトリックスパワータグ
山本哲央、松田祥位(TEAM BRIDGESTONE Cycling)
岡本 隼、鈴木 譲、中川 拳、渡邉 歩(愛三工業レーシングチーム)
入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)
中井唯昌(シマノレーシング)
冨尾大地、伊藤雅和、白川幸希(CEIL BLUE KANOYA)
大町健斗(備後しまなみeNShare)
神村泰輝(アヴニールサイクリング山梨)

そして先頭でもふるい落としをかけてマトリックスが動き、6名になる。2回目のポイントも大貴が獲得。

レオネル・キンテロ、安原大貴、小林 海(マトリックスパワータグ)
沢田 時(TEAM BRIDGESTONE Cycling)
渡邉翔太郎(愛三工業レーシングチーム)
横山航太(シマノレーシング)

愛三工業レーシングチームやBSの強豪ライバルを多く含む第2グループ15名のペースアップで先頭までのタイム差40秒まで迫る。

やがて14周目に第2グループから白川がアタックをかけて単独追走、第2グループは尚も活性し続け徐々にその人数は減っていきバラバラと点在、コース上には40名弱しか残っていない。先頭は大貴やマリノが牽き再び後続との差を広げていく。

16周目、後続では愛三が代わる代わる動く中、単騎の入部、BSの松田も激しく動く。やがて松田が抜け単独で追走開始すると、反応したパコも単独で松田を追い17周目には2名。しかし後続も許さずこの2名を追うが力尽きた者が脱落し完全崩壊。その中で小森は冷静に残ったメンバーに睨みを効かせる。

先頭はマリノを中心に緩めずペースアップを続ける、追走のパコらとは40秒ほど。そして最後の登り区間でマリノ、レオ、BS沢田の3名が抜け18周目へ。後ろは大貴がしっかりと抑え、横山、渡邉との3名。同じ区間で今度はパコが松田を振り切り単独、一気に先頭を追い始める。


マリノとレオの連携で沢田をふるい落とし、ついにマトリックス2名になった。ひたすら緩めず更にペースアップで快走しラップタイムを1分縮めるほど、後続の大貴らとは1分近くまで開き19周目へ、残り2周。

そして、恐ろしい勢いで追走を始めたパコはついに19周目で大貴らのグループに追いついた。追走グループには沢田、横山、渡邉、そして大貴にパコが入り5名。ここもマトリックス2名で完璧な運び。

先頭のマリノとレオは快調ペースのままラストラップへ、1分後の後続は最後の登りでパコが容赦ないアタックをかけて抜けた。更にスイッチが入ったような勢いで単独追走が始まった。ラストラップでマトリックスが1-2-3体制!

快調ペースのマリノとレオはもう勝利を確信、(けれどパコの猛追が怖かった)と語るマリノ。パコの追走をプレッシャーにそのペースを緩めることなく2名揃って大きく手を上げゴール!!優勝はマリノ、2位にレオ!


そして鬼の猛追をかけたパコが37秒差で3位ゴール!恐ろしい追い上げに周囲から驚きの声が上がる中で、
マトリックスパワータグの1-2-3勝利!!!

その後ろ、大貴ら4名でのゴール勝負で大貴5位に入り、マトリックスは上位を4名も占める高順位。パコの後ろを抑えた小森は15位、完走たった35名の消耗戦となったがその後ろのメイン内でマトリックスは全員がゴールし、チーム全体の好調ぶりをしっかりと発揮した。

栄えある開幕戦の表彰台をマトリックスグリーン一色に染め感無量。そして、マリノは初のツアーリーダーに立ち真紅のリーダージャージに袖を通す。

しかしツアーは始まったばかり、今回のレースで強豪ライバル達の手強さもしっかりと感じている。次戦からはリーダーチームとしての厳しさが待ち受けているが、士気高まるチームの結束力で打破し続けていきます。

Photo by Satoru Kato, Shizu Furusaka,Itaru Mitsui

【結果】
1位 小林 海(マトリックスパワータグ)        3時間41分21秒
2位 レオネル キンテロ(マトリックスパワータグ)  +00’00
3位 フランシスコ マンセボ(マトリックスパワータグ +00’37
4位 横山航太(シマノレーシング)            +02’09
5位 安原大貴(マトリックスパワータグ)         +02’12
6位 渡邉翔太郎(愛三工業レーシングチーム)
7位 沢田 時(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +02’16
8位 山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +02’38
9位 岡本 隼(愛三工業レーシングチーム) +02’44
10位 松田祥位(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +02’45
15位 小森亮平(マトリックスパワータグ)
19位 ホセ ビセンテ トリビオ
28位 狩野智也
32位 吉田隼人

【個人総合】
1位 小林 海(マトリックスパワータグ) 450p
2位 レオネル キンテロ(マトリックスパワータグ) 340P
3位 フランシスコ マンセボ(マトリックスパワータグ) 295P

【チーム総合】 
1位 マトリックスパワータグ       1085p
2位 TEAM BRDGSTONE Cyclimg  455p
3位 愛三工業レーシングチーム     365p