RACE REPORT
JBCF まえばし赤城山ヒルクライム
- 日付:
- 2024年11月26日
- 開催地:
- 群馬県前橋市上細井町 前橋合同庁舎エリアから赤城山総合観光案内所までの特設コース
- 距離:
- 全長20.8Km(標高差1313m、平均勾配6.4%、最大勾配9.4%)
- 天候:
- 晴れ 気温32℃
- 出走:
- アイラン フェルナンデス, ホセ ビセンテ トリビオ, 佐野 淳哉, 土井 雪広, 吉田 隼人, 安原 大貴, 田窪 賢次, 向川 尚樹
”ホセ・ビセンテ・トリビオが2位!リーダー奪還!”
Jプロツアー第18戦
2日目18戦はヒルクライム。こちらも市街地からさほど離れてない場所だが、名所赤城山は意外にも近い所に位置している。
マトリックスは完全なるホセのリーダー奪還体制、ホセが攻めやすい状況を如何に作っていくか・・・となる。
このレースでもやはり脅威はオスカル・プジョル。TOJ富士山ステージで見せた圧巻の登坂力は記憶に新しい。
リーダーの増田もヒルクライムの強さはホセ自身が誰よりもよく知っている。
前夜は更に入念なミーティングでチームの意思統一をする。
コースは長い上りだが、前半と後半で勾配が大きく異なる。前半は緩い勾配のストレートが長く続き、後半は勾配きつい九十九折のコース。
この変わり目がアタックポイントになっていくであろう。そこまでのレース展開も戦況に大きく影響する。
当日はすっきり快晴、久しぶりの青空が広がっている。しかし、スタートは6:55と異常な早朝、陽が昇る前からの行動開始。
朝日を背に浴びながらスタートした。
前半の緩い勾配ということもあり、スタートから散発的なアタックがかかる。
やがて宇都宮ブリッツェン、シマノレーシングなどが動き始めると集団前方は徐々に上位チームが固め組織的な動きへと落ち着いてくる。
マトリックスも前方へ、アイランが先頭に立ち積極的に揺さぶりをかけながら動きを窺う。
集団のまま9km地点、この先勾配がきつくなってくる。ここでスプリンターのジョン・アヴェラストゥリ(Team UKYO)が単独抜け、ペースを上げる。
集団は容認しながらもペースを合わせ上げて行く。総合争う宇都宮ブリッツェン、マトリックスを中心に集団をコントロール。
この動きで墜ちて行く選手が出始め、メイン集団は徐々に人数が絞られていく。
10km地点を過ぎ、まだ直線コースだが勾配がきつくなってきた。ここで出てきたのは”山の神”こと森本誠(イナーメ信濃山形)
一気にペースを上げジョンを吸収し先頭に立つ。森本は逃がせない、各チームチェックについていく。集団は縦長になり分裂、更に人数が絞られていく。
勾配は更にきつくなりカーブ区間が始まる。森本のハイペースに残った集団は30名ほど。マトリックスはホセと田窪が残っている。
しかし宇都宮ブリッツェン、Team UKYOはまだ人数を残しており、マトリックス厳しい状況にある。
ペースで攻める森本は幾度も先頭に立つ。ホセは集団待機、田窪は前方に位置してホセとの連携に努める。
集団は更に減り20名ほど、残り5kmほどのきつい勾配区間にさしかかり各チーム睨み合いが始まる。
ここでホセが前に上がり田窪が先頭へ。田窪は力強く先頭を引いていく。
田窪の引きで集団は一列、続く吉岡直哉(那須ブラーゼン)、そしてリーダーの増田成幸(宇都宮ブリッツェン)
ここでホセがアタック、直ぐにつくのは増田、いよいよリーダー争いの展開か、そこへ上がってきたのはオスカル・プジョル(Team UKYO)
プジョルのアシストに畑中勇介(Team UKYO)が動く。先頭は10名ほどのグループとなり各者睨み合い。マトリックスは田窪がしっかりリードしながら再び先頭に立つ。
多くを残していたブリッツェンも残すは増田と堀。マトリックスは田窪がどれだけ粘れるか、厳しい戦況から脱しつつある。
田窪を先頭に後ろでは牽制のし合い、残り3kmほど。
ついに田窪は単独先頭、まだ元気だ。後ろは牽制し合ったまま、田窪との差が開いていく。
ホセの動きを確認したい田窪、ここで動いたのは森本、再びグループはひとつへ。
森本はそのまま先頭に立ちペースアップ、続く堀、田窪。ホセ、増田は後ろへ下がる。
ここでプジョルがアタック。周囲を一気に引き離し強烈な逃げが始まった。
残り2km強を驚くほどのスピードで逃げるプジョル、これは追いつけない。追走かけながらも残るホセと増田はリーダーを賭けた両者睨み合いとなる。
プジョルは後続に10秒の差をつけ単独ゴール。2位争うホセと増田だが、ここでなんと増田が単独落車、ホセは2着ゴール、続いて増田。
そして大健闘の田窪は7位。
結果、総合ポイントは128ポイント差で見事逆転。ホセのリーダー奪還成功!再びルビーレッドジャージに袖を通した。
次戦はJプロツアー最高峰のロードチャンピオンシップ、経済産業大臣杯。レースレイティングAAAの最高ポイントは一発で大きく変化する。
そしてその次もAA、今期の最終成績はこの2戦にかかっているとも言える。
チーム一丸でリーダーを守りぬいて行きます。
【監督コメント】
俺の呪術が増田に効いた・・・
ごめんな~、増田、悪気はなかった。
【順位】
1位 オスカル・プジョル(Team UKYO)56分29秒
2位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)+10秒
3位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)+33秒
4位 湊諒(シマノレーシング)+34秒
5位 堀孝明(宇都宮ブリッツェン)+36秒
6位 畑中勇介(Team UKYO)+39秒
7位 田窪賢次(マトリックスパワータグ)+40秒
8位 サルバドール・グアルディオラ(Team UKYO)+42秒
9位 森本誠(イナーメ信濃山形)+44秒
10位 西村大輝(シマノレーシング)+55秒
28位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)
37位 吉田隼人(マトリックスパワータグ)
49位 安原大貴(マトリックスパワータグ)
68位 土井雪広(マトリックスパワータグ)
73位 向川尚樹(マトリックスパワータグ)
DNF アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
photo by Hideaki TAKAGI