RACE REPORT

JBCF 西日本ロードクラシック広島大会Day-2

Jプロツアー第8戦

最高レイティングAAAA、1日目はAAかなりのポイント差。マトリックスはイベントなどの諸事情により、2日目は6名での参戦となる。
他チームも全日本の落車でトップ選手の欠場も多い。少数でも目的しっかりと統一しムダ無く動けば問題ない、問題はこの暑さのうえ距離は倍の147.6km、暑さ対策がかなり深刻なものとし入念に準備についても打ち合わせする。
1日目の疲れも否めないがここは今一度奮い立たせてレースに臨む。

当日は晴れだが雲も多い。少し気休めにはなるが朝8:00で既に気温30℃に達している。更に暑くなった9:15、レースはスタートした。
補給は始めからOKとなりオフィシャルからもサポート体制を強化するほど暑さは心配されている。
いつもは1、2周は長丁場でもふるい落としをかけるためかなりハイペースで回ってくる。しかし、暑さと長丁場の加減か初日の疲れなのかあまりペースは上がらずラップタイム18分強。
散発的なアタックはかかっているものの、対象をよく見てムダには動かない空気が漂っている。

決定的な動きが決まらないまま淡々と周回を重ねる集団、それぞれ落ち着いて給水を受けるペースだが、暑さで降りる選手も出始めてきた。
3周目に10名ほどが抜けまとまっている。そこには田窪が入り12名の先行グループ形成、主要チームはそれぞれ含んでおり集団はコントロールに入り沈静。しかし大貴がパンクで遅れ早々に痛い離脱。

 

田窪賢次(マトリックスパッワータグ)
馬渡伸弥、飯野智行(宇都宮ブリッツェン)
入部正太朗、秋田拓磨(シマノレーシング)
吉岡直哉、岸 崇仁(那須ブラーゼン)
中西健児(KINAN Cycling Team)
早川朋宏(愛三工業レーシングチーム)
中村龍太郎(イナーメ信濃山形)
内野直也(ウォークライド・シクロアカデミア)
大前 翔(東京 ヴェントス)

しばらくこの状態で進行、先頭は徐々にタイム差を広げ5周目には2分を超えてきた。まだ序盤だが、今回の出走メンバーでは追走をかける決定的な勢いのあるライダーは多くない。
暑さもあり3分を超えると危険か、先頭に託せるチームと別の勝負をしたいチームとでは思惑が異なってくる。リーダーのホセを抱えているマトリックスは後半キャッチで勝負へ持ち込みたい。
ここで木村圭介(シマノレーシング)がアタックし3名と追走をかけ始める。この動きは先頭との差を更に広げるきっかけとなってくる。

6周目には先頭からメインまで5分ほどに開いてきた。メインは動こうとしない、マトリックスが追う立場となり佐野を中心にペースを上げようとするがメインの協調はとれず。
結果、限られた戦力は徐々に消耗させられることとなってくる。
レースも折り返し、7周目で先頭からの差はまだ4分超え。ホセも自らアタックをかけペースを上げ間の追走を吸収。
なおも先頭を追う動きでペースを上げ活性させるが、この動きは思ったより消耗しているメインをバラけさせ人数を削ることにもなってしまう。

9周目、なんとかタイム差を2分ほどまで縮めるも、先頭も逃げ切りたい構えで活性しペースを上げる。メインはもう15名ほどでマトリックスも佐野と隼人が離脱。ホセと土井しか残っていない。
メインに残っているのはチームとしての動きを必要としないクラブチーム個々のメンバーが多く、牽引するのは土井を中心に、ホセ、才田直人(LEOMO Bellemare Racing team)。
先頭も徐々に人数を減らしている、岸、秋田はドロップし10名となりながら10周目へ。メインにも疲れが見えまたタイム差が開き始める。

その差は3分を超え残り2周回、逃げ切り濃厚となってくる。マトリックスは田窪へ託すしかないが、田窪は前半に脚を使っているのは否めない。
シマノレーシングの入部と那須ブラーゼンの吉岡の両エースが優勢か、田窪はどこまで粘れるか、先頭10名は終盤へ向けて活性し始めアタックが始まった。
積極的にアタックするのは入部。吉岡、馬渡が反応し抜け、ラストラップへ。

メインとは4分を超え、もう追いつかない。マトリックスはホセを抱えながら少しでも順位を上げることが精一杯である。
前方では田窪も粘り追走をかけ、5名で入部らに合流。しかしなおもアタックが続く、田窪も応戦するがついに終盤の上りで力尽きドロップ。
先頭は入部、馬渡、吉岡、早川、中西の4名。最終局面に残るは上位チーム勢、最後の上りへ向けてアタックをし合いながら抜けてきたのは入部、続いて吉岡、馬渡。
最後まで粘った田窪は7位でゴール。ホセは17位でゴールしなんとかルビーレッドジャージは死守。しかしチームとしては惨敗という結果となった。

次戦は希少な公道レースの石川ロード。由緒ある実力勝負となるレースでレイティングAAA、整えて挽回していきます。

 

【結果】
1位 入部正太朗(シマノレーシング)3時間48分9秒
2位 吉岡直哉(那須ブラーゼン) +0秒
3位 馬渡伸弥(宇都宮ブリッツェン)+1秒
4位 早川朋宏(愛三工業レーシングチーム)+4秒
5位 中村龍太郎(イナーメ信濃山形) +6秒
6位 中西健児(キナンサイクリングチーム)+8秒
7位 田窪賢次(マトリックスパワータグ)
17位 ホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)
20位 土井雪広(マトリックスパワータグ)
DNF 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)
DNF 吉田隼人(マトリックスパワータグ)
DNF 安原大貴(マトリックスパワータグ)

 

photo by Hideaki TAKAGI

JBCF 西日本ロードクラシック広島大会day-1

”ホセ・ビセンテが優勝!!”

Jプロツアー第7戦 

シーズンの山場、全日本選手権を経て今度はJプロツアー前半の山、広島連戦へと続く。
落車した隼人も大事には至らず休まず広島入り。スーパーアシストのアイランを欠くが、各々出し切れなかったものや思いをここで晴らすべく臨む。
馴染みのコースだがここでのレースは実力が露となる。力ある者が残るサバイバル。完走者も絞り込まれ少数で終わることが多い。
初日はショート、2日目はロングでレイティングは最高設定AAAA。ツアーで3回のみ設定のこのポイントは大きく、次に設定されているのは最終戦。
1回目の群馬で獲ったマトリックスだが、このレースを獲って早々にツアー王手をかけておきたい。
先ずは初日のショートレース。不安定な選手も粘れてしまう距離だけに、昨年のような大落車も起きやすい。ふるい落としで早々にレースは安定させたい。

梅雨の最中で心配されていた雨天とはうらはらに不安定大気の影響で異常な気温上昇、ここ数年でもなかった程のとても蒸し暑い灼熱となった。
うだるような暑さの中スタート。

短いレースだけに早々からアタックが始まる。ひとつ目の上り区間で吉岡直哉(那須ブラーゼン)がアタック、チェックで中川が追走するも落車で離脱、アタックは決まらず集団不安定。
今度は中盤の上り区間で田窪がアタックし単独逃げ始める。追走の動きは出るも定まらず田窪は単独のまま2周目へ、メインはエスケープを許さない動きで田窪も吸収。
代わって逃げを狙う動きが止まない。幾度もアタック⇔吸収を繰り返しながら集団のままでの下りで落車、ここで土井が巻き込まれ機材不能、痛いリタイアとなってしまう。

集団はバラけ人数を減らしながらもまだひとつ、依然落ち着かないまま進行する。4周目に大貴含む数名がアタックし3名の逃げができる。

安原大貴(マトリックスパワータグ)
雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)
吉岡直哉(那須ブラーゼン)

このメンバーは安定、3名は協調して逃げ始めメインとは30秒ほどで5周目へ。しかしメインは既に30名も残っておらず即追走の動き。
入部正太朗(シマノレーシング)が追走をかけ、ここへ向川がチェックにつく。
この動きをメインは許さずペースを上げ追走を吸収、そのまま先頭を捕らえにいく。まもなくラストラップへ。
先頭に10秒ほどまで迫るタイミングで大貴がドロップすると、見計らったかのようにメインからホセがアタック。
ホセをチェックする数名がつき先頭を吸収し先頭は7名でラストラップへ。

ホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)
雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)
吉岡直哉(那須ブラーゼン)
小森亮平(愛三工業レーシングチーム)
山本元喜(KINAN Cycling Team)
内野直也(ウォークライド・シクロアカデミア)
才田直人(LEOMO Bellmare Racing team)

山本が果敢にアタックをかけ、先頭は激しいアタック戦。ホセも幾度かアタックをかけるがなかなか決まらない。
アタック戦でペースが上がらないうちに後方が追いつき先頭は16名。なおも山本がアタックをしかけ、ホセも応じる。
そのうち、アタックかけながら、後半の上りをホセ、山本、才田の3名が抜け、残り3km。休まず山本がアタックをし続ける。
ホセは都度応じ最後の上り1kmへ。才田が遅れホセと山本の戦い。ホセがアタックしメインストレートへ駆け上がる。

ホセ独走で山本を突き放しゴール。最後まで追う山本、続いて才田。短くも激しいレースとなった。
「ハードだった」とホセ、翌日は本命AAAAのビッグレース、この勢いで獲りに行きたい。

 

 

【結果】
1位 ホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)1時間47分53秒
2位 山本元喜(キナンサイクリングチーム)+1秒
3位 才田直人(LEOMO Bellmare Racing team)+14秒
4位 横塚浩平(LEOMO Bellmare Racing team)+1分
5位 小森亮平(愛三工業レーシングチーム)
6位 吉岡直哉(那須ブラーゼン) +1分1秒
11位 田窪賢次(マトリックスパワータグ)
21位 安原大貴(マトリックスパワータグ)
22位 向川尚樹(マトリックスパワータグ)
23位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)
25位 吉田隼人(マトリックスパワータグ)
DNF 土井雪広(マトリックスパワータグ)
DNF 中川 智(マトリックスパワータグ)

 

photo by Hideaki TAKAGI

全日本選手権自転車ロードレース 

いよいよ最高峰のロードレース。毎週手合わせする面々との戦いだが選手権だけは格別、誰もが手にしたい日本一の称号。
この日のために日々の時間全てを費やし全身全霊を集中させて選手たちは臨んでくる。馴染みの面々も違った顔に見える。
マトリックスとて同じ、日本一を手にしてきた佐野や土井も含め新鮮なほどその表情はいつもと違う。
過去の例から見ても勾配のきついコースだけに自然に人数が絞られていく消耗戦となるであろう。完走もかなり少数になるとの予想。
チームの人数は揃っている、歴代チャンピオンのベテラン佐野、土井、そして好調の隼人を格として、このタイトルを全力獲りに行く。

コースは過去に選手権を含め幾つもの大きな競技大会で使用されている。合宿などでも使用されることも多く選手達には知られたコース。
繰り返すアップダウンは勾配がきつく休めるポイントは少ない。勝負どころと言われている特にきつい上りが5km地点と9km地点の2箇所でいずれも急な下り後の上り返し。
また、下り区間は道幅狭く曲りくねったコーナーの連続など競技者のレベルは選定されるコース。
周回14kmだがそれ以上に長く感じられる、下りコーナー部分は逆バンクなど危険を伴う箇所もあり雨天での走行にはかなり不安もある。

選手達から放たれる大いなる氣は大気まで影響するのか、当日心配されていた雨天は変わり雲がかっているが晴れ間がさし階上岳が見えてくる。
勝利の女神は階上岳から眺めているのか、刺さるような鋭い氣が立ち込める中、レースがスタートした。

スタートから下り基調の5km区間はパレード、しかし気が競るのか既に集団の速度は早く後方は千切れ始めている。
リアルスタートからハイペースで上り返しを経て次の下り区間へ。有力どころ各強豪チーム達は序盤のふるい落としに前方へ固まっている。
ひしめき合う強い氣が邪気までもを呼び寄せてしまったのか、先頭を走っていた選手がいきなりの落車。60kmほどのスピードが出ている中、後続は次々と巻き込まれ悪夢のような状況が広がる。
昨年の覇者である初山翔、堀孝明(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)、岡篤志(宇都宮ブリッツェン)、内間康平(Nippo-Vini Fantini)、野中竜馬(キナンサイクリングチーム)など各チームの有力選手が、
そして、なんと隼人が、、、。他にも複数名、皆地面に叩きつけられ全身強打、酷い骨折など重症を負い非常に無念なリタイアとなってしまう。
それぞれチームを背負っているエース格のメンバー達、徐々に情報が入り状況が明らかになるにつれ、チーム側も愕然としてくる。

スタートして間もない状況に各チーム混乱しつつもレースは進行している。回避した選手達は徐々に集まりやがて集団回復。
2周目へ向けて窪木一茂(Nippo-Vini Fantini)がアタックし単独先行でコントロールラインを通過、続いて20名ほどの集団に土井、田窪、向川、続いて大集団。
少しづつ沈静したか窪木はキャッチされ、今度は高木三千成(東京ヴェントス)が単独先行、後ろは集団ひとつで30秒ほどの差で静観する構え。
しかし4周目には吸収され、代わって出たのは西村大輝(シマノレーシング)。メイン集団はここにも反応せず泳がす動き、西村は単独のまま徐々に差は開き1分ほどでしばらくレースは進行する。
集団は完全に落ち着き終盤へ向けての動きを整えている様子。マトリックスは土井を中心に落ち着いている。しかし既に集団は50名余、人数は絞られてきている。

やがて7周目に先頭の西村は吸収、集団はひとつでレース折り返し。集団の動きも活性し始め、人数は更に削り取られていく。8周目へ入ると数名が抜け4名の逃げグループができた。

雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)
鈴木龍(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)
椿大志(KINAN Cycling Team)
才田直人(LEOMO Bellmare Racing Team)

集団は一度落ち着き様子見となる。4名とのタイム差は徐々に広がっていき10周目にはその差2分。
一方のメイン集団も人数が絞られ既に30名ほど、マトリックスもここに残るのは土井、田窪、間瀬の3名となっていた。他強豪チームにはベテランも残っており戦況は思わしくない。
残り5周、メインから6名が抜け先頭は10名、ここにマトリックスは入らず、前を追うことになる。
この動きでメインは人数を減らしながらも翌周回には先頭をキャッチ。既に残っているのは25名、残念ながらマトリックスは土井のみとなってしまう。
シマノレーシング、Nippo-Vini Fantini、Team UKYO、ブリヂストンアンカーサイクリングチームなど、強豪チームはまだ3名以上残っており、土井は非常に厳しい状況に置かれた。

13周目残り3周へ、メインから今度は3名が逃げを打つ。

鈴木龍(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)
湊 諒(シマノレーシング)
森本誠(イナーメ信濃山形)

追う動きでメインはばらけ、セカンドグループに土井が入る。

土井雪広(マトリックスパワータグ)
畑中勇介(Team UKYO)
才田直人(LEOMO Bellmare Racing Team)

やがて先頭に土井ら3名は合流し先頭6名。このメンバーでは土井、畑中を有力としてその動きに注目する。まもなく13周目を終える辺りでこの中から畑中がアタック、単独逃げ始めた。
反応できず揺れる状況に後方から平塚吉光(Team UKYO)、入部正太朗(シマノレーシング)が追いついてきた。今度は入部がアタックし単独追走を始める。
残り2周、この動きにもセカンドグループは動き定まらずペースが緩み、また数名が合流し12名となる。
その間に畑中は快調に逃げ続け、既にその差1分以上に開いていた。

やがてセカンドグループは入部を吸収、シマノレーシングが4名も残している。

土井雪広(マトリックスパワータグ)
入部正太朗、湊 諒、西村大輝、木村圭祐(シマノレーシング)
鈴木龍、石橋学(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)
平塚吉光(Team UKYO)
雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)
早川朋宏(愛三工業レーシングチーム)
小石祐馬、小林海(Nippo-Vini Fantini)
森本誠(イナーメ信濃山形)
別府史之(Trek Segafredo)

ついにラストラップへ。追走の動きは定まらず畑中との差は更に広がり2分、かなり厳しい状況となってきた。
またも入部が抜け、西村、別府と追走をかけるが別府が落車で離脱、続いて木村と小林が追いつき、シマノレーシングが次々と動く。
もう畑中へ追いつくことは難しい、後続は次なる順位へ向けての最終争い。そして畑中はおよそ2分近い大差での逃げ切り優勝、自身初という全日本チャンピオン、その姿は震えるほど神々しさに満ちていた。
激しいアタック戦を打破しながら別府が2位、そして木村3位、土井も最後まで粘るが13位でのゴール、UCIポイント圏内には届かなかった。

早々の孤立状態の劣勢感にはやはり思うように動けなかった、そして畑中は強かった。最後までチームとして機能しているシマノレーシングは勢いがあり10位以内に4名、リザルトが物語っている。
そうコメントする土井。チームとしても様々な悔しさや反省点などが残るが、これが現チームの表れ。整え次へ繋げ向上していきます。

 

【結果】
1位 畑中勇介(Team UKYO)5h32’46”
2位 別府史之(Trek Segafredo) +1’43”
3位 木村圭佑(シマノレーシング) +1’44”
4位 鈴木龍(ブリヂストンアンカー)
5位 西村大輝(シマノレーシング)
6位 早川朋宏(愛三工業レーシング)+1’45”
7位 雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)
8位 平井栄一(Team UKYO) +1’47”
9位 湊涼(シマノレーシング) +1’48”
10位 入部正太朗(シマノレーシング) +1’56”
11位 石橋学(ブリヂストンアンカー) +2’03”
12位 小林海(Nippo-Vini Fantini) +2’06”
13位 土井雪広(マトリックスパワータグ) +3’43”
14位 高岡亮寛(Roppongi Express) +8’17”
15位 小石祐馬(Nippo-Vini Fantini) +8’19”
16位 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン) +8’36”
17位 秋丸湧哉(シマノレーシング)
18位 横塚浩平(LEOMO Bellmare Racing Team) +9’35”
19位 森本誠(イナーメ信濃山形) +12’59”
20位 平塚吉光(Team UKYO) +13’56”

 

photo by Hideaki TAKAGI

全日本選手権自転車個人タイム・トライアル・ロードレース

”佐野淳哉が2位!昨年に続き表彰台”

2017年シーズン頂点の全日本選手権。シーズンはこの大舞台を境に折り返しとなる。
マトリックスからは昨年2位の佐野が参戦、もちろん今回も優勝候補として注目を浴びている。
佐野はロードレースで全日本チャンピオンのタイトル獲得をしているが、得意のTTではまだ栄冠を手にしておらず昨年も悔しい2位。今年こそ手にしたい。
そして昨年覇者、西薗良太(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)がやはり最有力候補。今年も両名のバトルは誰もが予想し期待する。
レースのラストを飾るこの対決、自分との戦いであるTTだが、先行する佐野と追う西薗との心理戦でもある。

マトリックスはチーム全力でのサポート体制、コース各所に分散してそれぞれ情報状況を伝えていく。
このコースは緩やかにアップダウンを含みながらの平坦基調だが、コーナー続く箇所などテクニカルな部分もある。
エントリーは30名、WAVE1/WAVE2に分けての出走。そして佐野は最終から2番目、ラスト西薗の順でスタートする。

気温はさほどだが陽射し強く暑い。風もなく影響はなさそうでまずまずのコンディション。
WAVE1でのトップは渡邊翔太郎(愛三工業レーシング)の50分59秒69、ラップ17分前後が目安でWAVE2がスタート。
更新したのは6人目に出走した小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)49分56秒41、先日行われたアジア戦U23のTTチャンピオンも優勝候補のひとり。
ここからタイムは50分を切る勝負となってくる。優勝候補に名前が挙がる残り8名が続いてスタートしていく。

小野寺の暫定トップを聞きながらいよいよ佐野がスタート、そして1分後に最終走者の西薗がスタートした。
1周目のタイムは岡篤志(宇都宮ブリッツェン)がトップに立ち、続いて西薗、佐野。2周目には西薗とのタイム差が15秒も開いてしまう。
各ポイントから佐野へ上げるよう指示を出す。佐野もここから気迫の追い上げで4秒差まで縮めてきた。
あとは上げて上げてと激飛ぶ中ラストラップへ。佐野は49分55秒04でトップ更新ゴール、しかしすぐに西薗が49分39秒76で入ってきた。
15秒リードで西薗が昨年に続く優勝、がっくりと肩を落とす佐野、いつもは穏やかな佐野が悔しさ隠せない表情。またも悔しい2位となった。

後で分かったことだが、残念ながら佐野の無線は故障し繋がっておらず、1周目後半からサポートの声は全く届いていなかった。
西薗とのタイム差を不安に思いながらの走行、2周目の追い上げも自らの感覚判断でのこと。少しでも情報が届いていれば・・・と悔やまれる結果となった。
しかし西薗の走行はやはり落ち着いており力強い冷静さがあった。佐野自身も機材の感触などをもう少し詰めるべきだったとの反省点もあるが、復調中にしては走れたとのこと。
悔しいが糧として次へ繋げていくしかない。

 

【結果】
1位 西薗良太(ブリヂストンアンカー) 49’39”76
2位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ) +15”28
3位 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) +16”65
4位 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) +21”85
5位 小林海(NIPPOヴィーニファンティーニ)+1’02”25
6位 渡邊翔太郎(愛三工業レーシング) +1’19”93
7位 入部正太朗(シマノレーシング) +1’26”69
8位 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン) +1’27”54
9位 石橋学(ブリヂストンアンカー) +1’32”85
10位 加藤達也(PARABOLA イワイ シーガル)+1’55”63

 

photo by Hideaki TAKAGI

JBCF 那須ロードレース

”ホセ・ビセンテが2位!ルビーレッドジャージをキープ”

Jプロツアー第6戦 


那須ブラーゼンの施設である那須ブラーゼンベース前を通る周回コースで、緩やかなアップダウンを含む平坦基調コースである。
朝から全く不安のない快晴の夏日。今回はJプロツアーで初のチームカー導入を試み随行させる。
マトリックスは新たにリーダーとなったホセ、そしてゴール勝負なら隼人との2枚看板でスタートラインに立つ。

 

華々しくセレモニーを終えスタートしたが、直ぐに緊急の一報、下り区間で大落車が発生しレース中断とのこと。
幸いチームからは巻き込まれた者は出なかったが、強豪チームそれぞれ何名か巻き込まれている。
中断待機が延び、3周短縮した全12周回で再スタートとなった。

距離短いためかスタートから激しくアタックがかかりハイペース展開。アタック⇔吸収を繰り返している。


4周目にダミアン・モニエ(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)がアタックすると集団は引き伸ばされ14名の逃げに。
マトリックスはここに隼人と佐野が乗る。

吉田隼人、佐野淳哉(マトリックスパワータグ)
阿部嵩之、雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)
木村圭佑、入部正太朗(シマノレーシング)
原田裕成(愛三工業レーシングチーム)
吉岡直哉、下島将輝(那須ブラーゼン)
椿 大志(KINAN Cycling Team)
中村龍太郎(イナーメ信濃山形)
ダミアン・モニエ、鈴木 龍(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)
高木三千成(東京ヴェントス)

各チーム乗せているためメインは一旦落ち着きコントロールに入る。徐々にタイム差が開き6周目には1分30秒ほど。
そこへメインから初山翔(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)がアタックすると、即ホセがつき、他数名も加え5名が追走をかける。

ホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)
初山 翔(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)
小野寺 玲(宇都宮ブリッツェン)
早川朋宏(愛三工業レーシンッグチーム)
湊 諒(シマノレーシング)

やがて5名は8周目に先頭へ合流し先頭19名の大きな集団。一方メインは人数が絞られてきているが各チーム押さえのコントロールでその差3分へ。
まだ後半へ向けての展開も残しているであろう状況であったが、タイム差開きすぎだとこのメインがそのまま足切りとされてしまう。
ここで先頭へ乗せている状況がチームの明暗を分けることとなる。マトリックスはホセ、隼人で展開に合わせた勝負ができ、強靭アシストの佐野がつき良い状況、この3名で勝負。

残り3周、残された19名は活性し始めアタックの仕掛けあいが始まる。佐野が都度アタック潰しに動くが隼人がドロップしてしまい、勝負はホセに託す。
各チームのアタックにそれぞれダミアンや阿部も応戦、決まらないままラストラップへ。
ホセも何度かアタックをかけるがダミアン、阿部が許さない。佐野、ダミアン、阿部のアシスト勢の激しい戦いは先頭を譲らずペースを上げたままゴール勝負へ突入していく。
ダミアンから絶妙のタイミングで繋いだ初山が鈴木を連れてリードしスプリントへ。ホセ粘り追うも前に出れず鈴木優勝、ホセ2位、小野寺3位。
完走はこのたった19名、新規那須大会は予想覆す波乱の2日間となった。

ホセは総合トップの座を更にリードし、隼人その下につけ3位以下を大きく引き離している。


この後は選手にとって最高の栄冠を目指す全日本選手権。各々の様々な思いを乗せて更なる大遠征、青森へと赴く。


【順位】
1位 鈴木龍(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)2時間50分05秒
2位 ホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)
3位 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)
4位 木村圭佑(シマノレーシング)+01秒
5位 早川朋宏(愛三工業レーシングチーム)+02秒
6位 中村龍太郎(イナーメ信濃山形)+03秒
7位 初山翔(ブリヂストンアンカー)+06秒
8位 椿大志(KINAN Cycling Team)
9位 高木三千成(東京ヴェントス)+07秒
10位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)
17位 吉田隼人(マトリックスパワータグ)
DNF 向川尚樹(マトリックスパワータグ)
DNF アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
DNF 田窪賢次(マトリックスパワータグ)
DNF 土井雪広(マトリックスパワータグ)


photo by Hideaki TAKAGI