RACE REPORT

ツアー・オブ・ジャパン -第5ステージ富士山-

日付:
2024年03月29日
開催地:
静岡県駿東小山町須走 ふじあざみライン
距離:
11.4km(平均勾配10%、最大勾配22%) フィニッシュKOM1
天候:
晴時々曇り 気温12-24℃
出走:
向川 尚樹, ベンジャミ プラデス, ホセ ヴィセンテ トリビオ, 吉田 隼人, アイラン フェルナンデス, 安原 大貴

いよいよ富士山、例年これまでの保ちタイムはこの短いレースであっという間に覆される。
日本の山頂を獲るものがTOJを制すと言っても過言ではない。
これまであまり動きを見せなかったイラン勢、昨年の覇者タブリーズやヒシュガマンジャイアントが溜めているに違いない。
マトリックスはベンジャ、ホセの総合タイムは1分以内。ここで極力上位ゴールできれば総合を上げていける。

本日も晴天、くっきり見える富士山を前にスタートした。

TJ5A0127
セレモニーにてインタビューを受ける

 

スタートから急勾配のレースとは思えないほどのスタートアタックがかかる。
タブリーズ、ヒシュガマン、アヴァンティなどが前を固めガンガン引いている。既に一列棒状。
3km地点では集団が途切れ始め、15名が前に残った状態となった。

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前に入るホセ

ここにホセが入る。
ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
ルカ・ピベルニク(ランプレ・メリダ)
ディディエール・チャパッロ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)
ベンジャミン・ディボール(アヴァンティ レーシングチーム)
ガーデル・ミズバニ・イラナグ、ミルサマ・ポルセイェディゴラコール、アミ-ル・コラドゥーズハグ(タブリーズ ペトロケミカル チーム)
アミール・ザルガリ、ホセイン・アスカリ、ラヒーム・エマミ、アルヴィン・モアゼミ、ラミン・メフラバニアザル(ピシュガマン ジャイアント チーム)
トマ・ルバ、ダミアン・モニエ(ブリヂストン アンカー サイクリングチーム)
ダニエル・ホワイトハウス(チーム右京)

ヒシュガマンは5名、タブリーズ3名とやはり強烈なイラン勢色。
抜けても協調する様子がない。イラン2チームは協調してないどころか叩き合い状態。
ペースはおかしいほど緩むことなく猛烈なスピードで1列のまま。
やがて15名も引き千切れたような状態でばらばらに寸断されていった。

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ベンジャは後から追い上げる

残り4km地点では既に先頭4名。しかし常に叩き合っており、千切れてはつき、ついてはアタックが止まらない。
タブリーズはミルサマ1名となり、ヒシュガマンのエマミ、アスカリ、メフラバニアザル3名で叩き合う。
後方からはベンジャが上がっていき、前方から落ちてきた選手を抜いていく。

残り2kmを切ったあたりでエマミがアタック、単独先行に入る。
ペースが落ちないまま走りきり、後続22秒もの差をつけゴール。タイム38分27秒と大会記録を30秒も更新した。

マトリックスはホセ16位、ベンジャ17位と続いてゴール。しかしトップから3分ほども開けられた。

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アイラン
TJ5A0613
大貴
TJ5A0627
隼人
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向川


1~5位はイラン勢で1分10秒まで、そこから6位以下の他国選手には30秒も開いている。今年もイラン勢が脅威的な強さを見せつけた。
恒例の如く総合順位も一気に入れ替わった。
明日の伊豆も暴れること間違いなし、しっかり整えて臨む。


【監督のコメント】
前でゴールしてる上位のやつらが、みんなおんなじ顔やった。TJ5A0141

《ステージ結果》
1位 ラヒーム・エマミ(ピシュガマン ジャイアント チーム)0:38’27
2位 ミルサマ・ポルセイェディゴラコール(タブリーズ ペトロケミカル チーム)+22″
3位 ホセイン・アスカリ(ピシュガマン ジャイアント チーム)+37″
4位 ラミン・メフラバニアザル(ピシュガマン ジャイアント チーム)+1’08”
5位 アミール・ザルガリ(ピシュガマン ジャイアント チーム)+1’10”
6位 ベンジャミン・ディボール(アヴァンティ レーシングチーム)+1’43”
16位 ホセ・ヴィセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)+2’58”
17位 ベンジャミ・プラデス(マトリックスパワータグ)+3’11”
57位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)+10’33”
68位 安原大貴(マトリックスパワータグ)+12’38”
71位 吉田隼人(マトリックスパワータグ)+12’52”
84位 向川尚樹(マトリックスパワータグ)+14’49”


《個人総合》
1位 ミルサマ・ポルセイェディゴラコール(タブリーズ ペトロケミカル チーム)10:33’32”
2位 ラヒーム・エマミ(ピシュガマン ジャイアント チーム)+0’19”
3位 ホセイン・アスカリ(ピシュガマン ジャイアント チーム)+0’50”
12位 ホセ・ヴィセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)+3’12”
14位 ベンジャミ・プラデス(マトリックスパワータグ)+3’15”
45位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)+13’41”
83位 吉田隼人(マトリックスパワータグ)+40’14”
86位 安原大貴(マトリックスパワータグ)+43’50”
88位 向川尚樹(マトリックスパワータグ)+45’59”


《ポイント総合》
1位 フランシスコ・マンセボ(スカイダイヴ ドバイ プロサイクリングチーム)33p
8位 ベンジャミ・プラデス(マトリックスパワータグ)25p
26位 ホセ・ヴィセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)6p

《山岳賞総合》
1位 ラヒーム・エマミ(ピシュガマン ジャイアント チーム)25p
20位 ベンジャミ・プラデス(マトリックスパワータグ)2p


photo by Hideaki TAKAGI