RACE REPORT

JBCF おおいたいこいの道クリテリウム

“アイラン・フェルナンデスが3位!”

Jプロツアー第20戦 

出走選手:7名 ホセ・ビセンテ・トリビオ、アイラン・フェルナンデス、佐野淳哉、土井雪広、吉田隼人、田窪賢次、ダビ・ガオナ

昨年Jプロツアー最終戦を飾った大分での2連戦。大分駅真ん前で開催されるクリテリウムは地元のイベント併催でとても華やかな盛り上がりを見せ、観客も多い。
エキシビジョン的ではあるがツアー終盤の大切な一戦でもあり、参加チームには緊張感が漂っている。
マトリックスはもちろん隼人で勝負。これまでに見せてきた連携で華やかに勝利を決めたい。

コースは見せる設定の1.1km周回。予選→決勝方式で勝ち上がった70名で決勝が行われる。

〔予選1組:ホセ、佐野、田窪、ダビ〕
終始前方を固めるマトリックスはペースを上げて後尾を切っていく。ゴールまでその位置をキープしきっちり不安なく予選通過。

〔予選2組:アイラン、土井、隼人〕
マトリックスコントロールで集団を牽引するが集団の流れが揃わず不安定な動きも度々。最後は団子の集団ゴールとなるが不安なく予選通過。
マトリックス7名全員で決勝へ進出。

〔決勝〕
宇都宮ブリッツェン、シマノレーシングなどトップチームは決勝に手揃っている。この辺りでゴールへの主導権争いとなることは間違いない。
スタートからかなりのハイペース展開。マトリックスも全員が前方を固めたまま後ろからの動きに対応している。
序盤は人数絞込みで各チームの散発的なアタック、マトリックスも加わりペースを緩めない。
折り返し15周目辺りから宇都宮ブリッツェンの攻撃が激しくなり、特に雨澤が幾度もアタックをかけてくる。
都度反応するマトリックス、コントロールは譲らず前面を固める、その後ろに宇都宮ブリッツェンが控えながら攻撃をしかけてくる集団の構図。

この動きで集団が割れてきそうな状況の中、集団落車が発生。後半の展開作りが始まろうとする頃合いにレース中断となってしまう。
この小休止が番狂わせとなり、各々が脚休めをとってからレース再開。リセットされたレースを新たに展開させるべく、マトリックスは田窪が先頭でペースを上げる。
宇都宮ブリッツェン、シマノレーシングが揃い前方のカラーに異色を許さない。残り10周ほど、隙を窺い合い周回を重ねる。
ホセや佐野が先頭に立ちコントロールを譲らないマトリックス。残り2周、尚も先頭譲らず佐野が渾身引きにかかる。

更にペースは上がり、マトリックスと宇都宮ブリッツェンとの激しい位置取り争いからゴールへ。
最終コーナーからの直線を宇都宮ブリッツェンの阿部が優位置で出る、マトリックスはやや崩れ体制揃いきらないままゴールへ。
赤い隊列から発射された小野寺玲、岡篤志がワン、ツーでゴール。アイランが何とか3位に食い込むが、マトリックス悔しい勝負となった。
明日のリベンジをチーム一同、心に決める。

 
【順位】
1位 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) 44分21秒
2位 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)
3位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
4位 秋田拓磨(シマノレーシング)
OPN 黒枝咲哉(JAPANナショナルチーム)
5位 田窪賢次(マトリックスパワータグ) +1秒
6位 土井雪広(マトリックスパワータグ)
12位 吉田隼人(マトリックスパワータグ)
29位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
36位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)
43位 ダビ・ガオナ(マトリックスパワータグ)


photo by Maki YASUI

JBCF 輪島ロードレース

“土井雪広、佐野淳哉、ホセ・ビセンテ・トリビオでマトリックスが2-3-4位!”

Jプロツアー第19戦 

この大会は今年で10回目となり、そして寂しいが今年で最後の開催となる。

マトリックスでは2014年第7回大会でアイランが優勝、そして、チームは違えど初開催の2008年第1回は土井、翌2009年第2回には佐野が、このレースで勝利している。
毎年様々なドラマを見せ続けてくれ、マトリックスにもゆかりある、思い深い大会だ。

今回、新顔のメキシカンライダー、ダビ・ガオナが加わり、そして3名が期間中移籍したため6名での出走。しかし歴代の優勝者3名も含む豪華なメンバーでもある。
当日の天候は晴れ、風もなく穏やかな日和となった。

スタートから直ぐにKOMへの上りへ入るため、早々ふるい落としのアタックからハイペースとなる。
予想どおりダッシュで上りへ入る集団、このKOMへの区間で早くも人数が絞られ、1周回を終えるころにはメイン20名ほどとなっている。
2周目、3周目と同様に上り区間で人数は絞られていく。
4周目の上りへ向けて佐野がアタック、先頭は8名に絞られ、佐野、土井、田窪が入っている。

佐野淳哉、土井雪広、田窪賢次(マトリックスパワータグ)
雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)
湊 諒(シマノレーシング)
吉岡直哉(那須ブラーゼン)
米谷隆志(LEOMO Bellmare Racing team)
Javier Sarda Perez(エルドラード東北)

マトリックス主導の先頭グループだが、ここで田窪が痛恨のメカトラブルで離脱。残るは上り強い面々。特に欧州遠征帰りの雨澤がかなり積極的に動き仕掛けてくる。
メインからは追走の動きが激しい。やがてホセや鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)ら数名が追いつきながらアタックがかかり、幾度も先頭は再編する。
上り区間を越えると今度はマトリックスが仕掛ける、土井、そしてホセ。続くアタックで先頭は5名に絞られ5周目に入る。

ホセ・トリビオ、土井雪広(マトリックスパワータグ)
雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)
米谷隆志(LEOMO Bellmare Racing team)
Javier Sarda Perez(エルドラード東北)

その後ろは、湊、吉岡・・・30秒ほどで復帰した田窪。田窪はやがて吉岡に追いつき1分ほどの差で前を追う。この状態で6周目へ。
上り区間を雨澤がかなりのハイペースで引く。ホセ、土井もぴったりとつくが、この速さにサルダ、米谷はドロップ。先頭はついに3名へとなりKOMを越える。
ところがドロップしたサルダがまた追いつき先頭4名。揃ってラストラップの上り区間へ入っていく。

ここでまた雨澤がペースを上げる、追いついたサルダは再びドロップ。ホセと土井も雨澤につくが、雨澤のペースは更に上がり二人はついて行けない。
KOMまでの区間で雨澤にかなり差を開けられ45秒。ホセと土井は懸命に追うが雨澤は快調。ゴールまでは残り3km辺り、ここで突然現れたのは佐野。
強力な助っ人が合流しマトリックス3名で猛追開始。しかしこの時すでにタイム差は1分30秒、かなり厳しい。最後まで望みをかけて猛追する。

雨澤のペースは落ちず、1分20秒ほどの大差で逃げ切り優勝。そして、マトリックスは土井、佐野、ホセの順で3名揃ってゴールし2-3-4位を獲ったが、雨澤に完敗。
歴代の優勝者に囲まれ新たな優勝者となったのは、ピュアホワイトを纏うヤングライダー。10年を経て最若手が引き継いだ輪島の歴史はここでピリオドとなった。

この時点でホセのツアー個人総合、そしてチーム総合、ともに取得ポイント上は1位確定したが、最終戦をもって正式確定となる。


【順位】
1位 雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン) 2時間37分2秒
2位 土井雪広(マトリックスパワータグ) +1分21秒
3位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)
4位 ホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ) +1分23秒
5位 西村大輝(シマノレーシング) +1分32秒
6位 飯野智行(宇都宮ブリッツェン) +1分35秒
7位 米谷隆志(レオモ・ベルマーレレーシングチーム)
8位 ハビエル・サラダ・ペレス(エルドラード東北) +2分45秒
9位 田窪賢次(マトリックスパワータグ) +4分31秒
10位 吉岡直哉(那須ブラーゼン) +5分1秒
DNF アイラン・フェルナンデス
DNF ダビ・ガオナ

photo by Hideaki TAKAGI

JBCFまえばし赤城山ヒルクライム 

“ホセ・ビセンテ・トリビオが独走勝利!田窪賢次が2位でワン、ツー!Jプロツアー3連勝!!”

Jプロツアー第18戦 

昨年ホセが2位に入ったヒルクライム。クリテリウムで作戦どおりの勝利を収めたマトリックス、このレースも作戦どおりにレースの完成度を高めたい。
監督からのオーダーはホセの勝利、そして、山口のように表彰台独占を目指そうと高いところへ目標を掲げる。
昨年のオスカル・プジョルや増田成幸のように驚異的なライバルが乏しい現在だが、また戦う時まで、そして新たなライバル到来に備えておきたい。
ヒルクライムでも作戦はレース支配、ホセをエースに登坂強い選手を前へ引き上げるためチームでレースを牽引する。

全長21.5kmとヒルクライムにしては長いコース。前半と後半で勾配が大きく異なるり、前半から中盤までは緩い勾配のストレートが長く続き、後半は勾配きつい九十九折のコース。
昨年はこの変わり目がアタックポイント。そこまでのホセらを前方でキープしつつ、ライバル達を少しでも減らしておきたい。
驚きの早朝スタートは今年も同様、会場入りの頃はまだ薄暗い。日が昇るとともに赤城山を昇るイメージ。快晴前兆の朝日が非常に眩しい中、レースがスタートした。

スタートから散発的なアタックがかかるが、相手をよく見て反応しながらマトリックスがトレインで集団の先頭を固めていく。
緩やかな長い直線はヒルクライムを思わせないハイペース。この区間でも敵方らの脚をできるだけ消耗させたい。
マトリックスは隼人、向川を中心にかなりペースを上げて引く。

5km地点を過ぎまだストレートが続いているが徐々に勾配はきつくなり、集団後方はバラけ始めてきた。先頭を引き続けるマトリックスも中心は佐野、土井へ繋いでコントロールをし続ける。
この引きで集団はかなり絞られ30名ほど。尚も強く引き続ける佐野、土井。そしてアイランへ変わると集団は更にバラけ20名ほどになってくる。
この時点で残り8kmほど、アイランがホセを後ろに渾身引く。ここでホせがアタックをし一気に抜ける。

残されたのは10名余、マトリックスは大貴と田窪が残っている。ホセの逃げは非常に早く1kmで15秒もの差をつけ、その勢いのペースで独走し続ける。
慎重派のホセは如何なる場合も安心せず緩めない。後続はどんどん離れやがて振り向いてもその姿を確認できないほどになってきた。

後続は、吉岡直哉(那須ブラーゼン)が懸命に追う、反応した米谷隆志(LEOMO Bellmare Racing team)、湊 諒(シマノレーシング)、佐藤千尋(イナーメ信濃山形)に田窪がしっかりとつく。
その後ろは随分離れ、追走もこの5名に絞られている。ホセはペース変わらず快調に逃げ続け、後続に40秒もの差をつけて独走勝利!

後続では米谷が積極的にグループを引くがホセには届かない。残り2km、(昨年のプジョルがアタックしたポイントを憶えていた)と今度は田窪がアタックし抜け出す。残された4名も懸命に追うが田窪も快調にゴールを目指し堂々2位でのフィニッシュ!
マトリックスは表彰台独占は逃したがワン、ツーを決め、ホセは今季Jプロツアー5勝目、田窪は3度目の表彰台。そして前橋連戦を連勝、山口から続く3連勝を決めた。
チーム力が更にパワーアップしていることを実感できた前橋連戦。残りJプロツアーは4戦、更なる向上を目指して突き進みます。

 

 
【順位】
1位 ホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ) 56分31秒
2位 田窪賢次(マトリックスパワータグ) +39秒
3位 米谷隆志(LEOMO Bellmare Racing team) +51秒
4位 湊 諒(シマノレーシング) +1分1秒
5位 吉岡直哉(那須ブラーゼン) +1分17秒
6位 佐野千尋(イナーメ信濃山形) +1分21秒
7位 鈴木 譲(宇都宮ブリッツェン) +1分23秒
8位 柴田雅之(那須ブラーゼン) +1分24秒
9位 桐野一道(VC Fukuoka・サイクルフリーダム) +1分39秒
10位 野口悠真(FITS GRODEN日本ロボティクス) +2分8秒
11位 安原大貴(マトリックスパワータグ)
17位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
18位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)
63位 吉田隼人(マトリックスパワータグ)
64位 土井雪広(マトリックスパワータグ)
68位 向川尚樹(マトリックスパワータグ)

 

photo by Hideaki TAKAGI

JBCFまえばしクリテリウム

“吉田隼人が優勝!今季4勝目、Jプロツアー3勝目を挙げる!!”

Jプロツアー第17戦 

山口から次は東へ、Jプロツアー第17、18戦は群馬県前橋市での2Day、クリテリウムとヒルクライムの連戦。
クリテリウムは県庁周辺という前橋市中心部の市街地を疾走する、とても華やかな舞台が用意されている。
昨年同様、出走人数を7名に制限しての一発決勝、そして今年は更に距離が4周延びてより見せることができる設定。

前戦で表彰台独占勝利を決めたマトリックス、周囲の注目も高まってきていることを有難く実感しチームの士気は更に高まっている。
エースはもちろんスプリンター隼人。最後のスプリントへ持ち込むためレースコントロールを確実にしたい、そして総合トップチームとしてレースを牽引することも暗黙の責務でもある。

当日朝まで雨が残っていたが午後のスタート時刻が近づくにつれ回復、やがて晴れ間が戻り暑いほどとなってきた。
総合リーダーのホセを中心にマトリックスが前列に並び、華やかな街中クリテリウムがスタートした。

スタートからアタックがかかるがマトリックスが前方を固め冷静に序盤のハイペースを作る。機関車の如く先頭を引くのは名物化してきた佐野、迫力の引き姿を見せている。
やはり攻めシマノレーシングのアタックが積極的、少数精鋭で戦う宇都宮ブリッツェンもアタックをかけてくる。都度応戦するマトリックス。
やがて5周目に5名が抜け、マトリックスはそこに大貴が入る。

安原大貴(マトリックスパワータグ)
入部正太朗(シマノレーシング)
飯野智行(宇都宮ブリッツェン)
吉岡直哉(那須ブラーゼン)
水野恭平(インタープロサイクリングアカデミー)

逃げに強い展開を脅かす強靭なメンバーが揃った。逆にこのメンバーを終盤までに消耗させる方向へ持っていきたい。
マトリックスは10秒前後の差を保ちながらメイン集団前方を固め完全コントロール体制へ入る。
5名の逃げも快調に回しているがメインからの射程圏内からは抜け出せずにいる。6周目2回目のスプリント賞を大貴が獲得。

しばらくこの状況が変わらないまま周回を重ね、メインはきっちり15秒差以内をキープしてコントロールし続けるマトリックス。
9周目のスプリント賞も大貴が獲得し10周目、いよいよ終盤の動きへ向けて大貴はメイン集団へ戻る。
大貴が戻ると少しずつメイン集団をペースアップするマトリックス。残り3周をきるまでは先頭を泳がせたい。
しかし残る先頭4名はストロングメンバー。終盤の動きも予想してペースアップを始め、捕らえるのは容易ではない。
マトリックス一丸で集団を引く、牽引スペシャリスト佐野を中心に田窪、大貴、やがてホセも先頭に立ち力強く引く。

この引きで集団後方は崩壊し始め徐々に集団人数も絞られていく。
やがて12周目、先頭は入部を中心に逃げ切りをかけ懸命にペースを上げ、最後のスプリント賞を吉岡が獲得。しかしメインはもう7秒差ほど後ろ、一気に捕らえに行く。
集団内ではマトリックスを先頭に、宇都宮ブリッツェン、シマノレーシング、那須ブラーゼンと隊列が揃い始め、集団ゴールスプリントへの体制作りに動き始める。
13周目でついに先頭は吸収され集団ひとつ。マトリックスが先頭を許さずトレイン形成を固めたままペースアップ開始。

残り2周弱、少しの隙も許さずキープし続けるのには長い時間、そしてラストラップへ。渾身一丸で鉄壁のトレインを守るマトリックス。
わずかな隙をついて強豪チームもラインを取りにくる、激しい位置取り戦。最終コーナー前の長い直線で宇都宮ブリッツェンのトレインが絶妙なラインで並走してくる。
マトリックス崩れそうになるもベテランの土井が神業の如く動きライン奪還、そして最終コーナーへ向けてアイランへ繋ぐ。
このコーナーを獲れば決定的、アイランを先頭にマトリックストレインが最終コーナーを回り、そして吉田隼人が発射。

隼人はスプリントから悠々ひと伸びし、がっちりポーズを決めてゴール!!鮮やかな堂々たる優勝、マトリックス完全支配で勝利した。
終始レースを支配した気持ちよい勝利、翌日のヒルクライムはホセで決めて連勝を狙いたい。

 

 
【順位】
1位 吉田隼人(マトリックスパワータグ) 1時間4分10秒
2位 中村龍太郎(イナーメ信濃山形) +0秒
3位 秋田拓磨(シマノレーシング)
4位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
5位 鈴木 譲(宇都宮ブリッツェン)
6位 下島将輝(那須ブラーゼン)
7位 入部正太朗(シマノレーシング)
8位 横塚浩平(LEOMO Bellmare Racing team)
9位 内野直也(ウォークライド・シクロアカデミア)
10位 藤岡克磨(VICTOIRE 広島)
17位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
35位 土井雪広(マトリックスパワータグ)
36位 田窪賢次(マトリックスパワータグ)
38位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)
39位 安原大貴(マトリックスパワータグ)

 

photo by Hideaki TAKAGI

JBCF 秋吉台カルストロードレース

“アイラン・フェルナンデスが優勝!佐野淳哉2位、ホセ・ビセンテ3位とマトリックス表彰台独占!!”

Jプロツアー第15戦

山口県でのJプロツアー2連戦、初日は新規開催のロードレース、2日目はクリテリウムでこの秋の三連休を華やかに飾るイベントレースともなっていた。
しかし、大型の台風18号到来により残念ながら2日目のクリテリウムは中止。1日目のロードレースも5周回147.5kmから4周回118kmへ減らして開催することとなった。

このロードレースコースはいずれUCIレース開催を目標に設定された1周29.5kmもある大周回。過去に山口国体でも使用されたコースを含んだアップダウン激しいコース。
そして自然の芸術品と言われるカルスト台地では日本最大級で知られる秋吉台も含まれ、美しい景観に激しいバトルを融合させた新たな創造空間が用意されている。
スタート/ゴールはコース上トップの標高地点。大周回ながら平坦区間は殆どなく、周波数のようにアップダウンを繰り返しながらカルスト台地を往復、最後のゴールへの上り区間はなんと最大勾配20%を超える激坂カルストベルグ。

今回のレースはAAAとレイティングも高い、ホセの総合へ王手をかけていくためにも残りのロードレース3戦は非常に重要。
間違いなくサバイバル戦となるであろう予想でチームは戦略を立てる。

当日は朝からしっかり雨。風はなく予報ほどの台風らしさはないが徐々に雨足は強くなる見込み。気温は低くなく少し蒸し暑い。
正午、89名でレースがスタートした。

スタートからアタックがかかりペースが上がる。早々から佐野がかなり積極的にアタックをして集団を揺らしている。
マトリックスは佐野のアタックに大貴、田窪らも交互に加わりながら集団をかき回す。吸収されても佐野はしつこくアタックを繰り返し集団は割れて15名の先行グループに。
しかしそれでも佐野は緩めない、まだまだアタックをし続けている。最後のカルストベルグへ入ると佐野が引いてきた集団は大貴を含む11名、そして佐野は中間スプリント賞を獲りながら先頭で2周目に入っていく。
佐野はそのまま単独走で先行、後ろは徐々に離れ15名ほどの追走集団となる。ここにマトリックスはホセ、田窪、アイラン、向川、大貴が入っているが、単独追走に出た馬渡伸弥(宇都宮ブリッツェン)を追い田窪も出る。
田窪はそのまま佐野へ追いつきマトリックス2名で先行。後続はまた安定せずメンバーが入れ替わっていく。

やがて後続が追いつき佐野ら含む先頭は14名。マトリックスは佐野、アイラン、田窪、向川の5名が入る。ホセらメインとは20秒ほど。

佐野淳哉、アイラン・フェルナンデス、田窪賢次、向川尚樹(マトリックスパワータグ)
鈴木 譲、馬渡伸弥(宇都宮ブリッツェン)
才田直人、米谷隆志(LEOMO Bellmare Racing team)
水野恭兵、吉田悠人(インタープロサイクリングアカデミー)
谷 順成、白川幸希(VICTOIRE 広島)
西尾勇人(那須ブラーゼン)
佐藤信哉(VC Fukuoka・サイクルフレーダム)

シビアに反応してくるのはやはり宇都宮ブリッツェン。ここでも佐野は集団を落ち着かせない、更にアタックをかける。
ここに吉田、白川、佐藤が反応し先頭4名。アイランら後続とは30秒、しかしホセらメインとは更に差が開き1分を超えてきた。
最後の上り区間に入ると佐野らは沈静しバラけつつある後続とひとつ。ホセらメインとは1分30秒を超え安心はできないタイム差に・・・、ここでホセが単独アタックをかける。
ホセが物凄い勢いで前を追う、吉岡直哉(那須ブラーゼン)がつくが激坂区間で離されていく。

先頭は佐野が引きながらコントロールラインを越えて3周目の下りへ、やがてホセが単独で追いついた。
先頭はホセを含み15名、マトリックスは5名を含み圧倒的に優勢、残り2周を着実に勝利へ向けて進めていく。
まだ先頭の人数が多い、本日攻め倒しの佐野がまたもやアタックをかける。

先ずは佐野がアタック先行、ここへホセも自らアタックをかけて周囲を挑発する。アイラン、田窪、向川とマトリックスが波状攻撃をしかける。
やがてホセを含む6名が抜け、後続を切り離しにかかる。

先頭はホセ、佐野、アイラン、馬渡、西尾、白川の6名。後続からの追走の動きを確認すると、更にアタックをかけていくが谷がカルストベルグで追いつき先頭7名。
佐野を先頭にラストラップへ入る。

佐野は容赦せず台風の如く暴れ続ける、ここでまたもやアタックし単独先行、そこへアイランが追いつき2名が先行する。追走しようとする後続で落ち着いているホセは機を見計らったかのようにアタック。
反応する馬渡を振り切り先頭へ追いつく。ゴールまで残り5kmほど、マトリックス3名は快調に回して後続との差を広げていく。最後の上り3km地点では既に後続へ1分、勝利が見えてきた。

チームカーの監督と確認をとり、3名でゴールを目指してカルストベルグを上っていく。そして、その一部始終をライブビューイングで見守るゴール地点へ3名が揃って姿を見せ、歓声が上がる。
アイランを挟みホセ、佐野と3人で手を繋ぎ高く揚げる。そして、アイランが高く、高く、「W」のサインを掲げ先頭でゴールラインをきり、続いて佐野、ホセもゴール!
「W」のサインはウェア左腕に刻まれた故・和田力のサイン。特に仲が良かったアイランは、2年前に亡くなった彼へ勝利を捧げたいと、ずっと抱いていた想いを天へ届けと高く掲げる。
そしてアイラン自身3年ぶりとなる悲願の優勝、チームにとってもJプロツアーでの表彰台独占は初めて、歓喜感涙の勝利となった。

このレースはチーム表彰もありマトリックスが優勝チームとして表彰台へ上がる。そして、前を引き倒した台風ライダー佐野は中間スプリント賞を独占。
ツアー総合もホセがしっかりとリーダーをキープしている。
この後も続くツアー後半戦。揺るがないチームワークで突き進んでいきます。

 

【順位】
1位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ) 3時間04分57秒
2位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)
3位 ホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)
4位 馬渡伸弥(宇都宮ブリッツェン) +57秒
5位 白川幸希(VICTOIRE 広島) +1分02秒
6位 飯野智行(宇都宮ブリッツェン) +1分53秒
7位 横塚浩平(LEOMO Bellmare Racing team) +2分10秒
8位 吉岡直哉(那須ブラーゼン) +2分20秒
9位 米谷隆志(LEOMO Bellmare Racing team) +2分22秒
10位 松島拓人(なるしまフレンドレーシングチーム) +2分34秒
DNF 向川尚樹(マトリックスパワータグ)
DNF 田窪賢次(マトリックスパワータグ)
DNF 安原大貴(マトリックスパワータグ)
DNF 土井雪広(マトリックスパワータグ)
DNF 吉田隼人(マトリックスパワータグ)

 

photo by Hideaki TAKAGI