RACE REPORT

JBCFまえばし赤城山ヒルクライム 

“ホセ・ビセンテ・トリビオが独走勝利!田窪賢次が2位でワン、ツー!Jプロツアー3連勝!!”

Jプロツアー第18戦 

昨年ホセが2位に入ったヒルクライム。クリテリウムで作戦どおりの勝利を収めたマトリックス、このレースも作戦どおりにレースの完成度を高めたい。
監督からのオーダーはホセの勝利、そして、山口のように表彰台独占を目指そうと高いところへ目標を掲げる。
昨年のオスカル・プジョルや増田成幸のように驚異的なライバルが乏しい現在だが、また戦う時まで、そして新たなライバル到来に備えておきたい。
ヒルクライムでも作戦はレース支配、ホセをエースに登坂強い選手を前へ引き上げるためチームでレースを牽引する。

全長21.5kmとヒルクライムにしては長いコース。前半と後半で勾配が大きく異なるり、前半から中盤までは緩い勾配のストレートが長く続き、後半は勾配きつい九十九折のコース。
昨年はこの変わり目がアタックポイント。そこまでのホセらを前方でキープしつつ、ライバル達を少しでも減らしておきたい。
驚きの早朝スタートは今年も同様、会場入りの頃はまだ薄暗い。日が昇るとともに赤城山を昇るイメージ。快晴前兆の朝日が非常に眩しい中、レースがスタートした。

スタートから散発的なアタックがかかるが、相手をよく見て反応しながらマトリックスがトレインで集団の先頭を固めていく。
緩やかな長い直線はヒルクライムを思わせないハイペース。この区間でも敵方らの脚をできるだけ消耗させたい。
マトリックスは隼人、向川を中心にかなりペースを上げて引く。

5km地点を過ぎまだストレートが続いているが徐々に勾配はきつくなり、集団後方はバラけ始めてきた。先頭を引き続けるマトリックスも中心は佐野、土井へ繋いでコントロールをし続ける。
この引きで集団はかなり絞られ30名ほど。尚も強く引き続ける佐野、土井。そしてアイランへ変わると集団は更にバラけ20名ほどになってくる。
この時点で残り8kmほど、アイランがホセを後ろに渾身引く。ここでホせがアタックをし一気に抜ける。

残されたのは10名余、マトリックスは大貴と田窪が残っている。ホセの逃げは非常に早く1kmで15秒もの差をつけ、その勢いのペースで独走し続ける。
慎重派のホセは如何なる場合も安心せず緩めない。後続はどんどん離れやがて振り向いてもその姿を確認できないほどになってきた。

後続は、吉岡直哉(那須ブラーゼン)が懸命に追う、反応した米谷隆志(LEOMO Bellmare Racing team)、湊 諒(シマノレーシング)、佐藤千尋(イナーメ信濃山形)に田窪がしっかりとつく。
その後ろは随分離れ、追走もこの5名に絞られている。ホセはペース変わらず快調に逃げ続け、後続に40秒もの差をつけて独走勝利!

後続では米谷が積極的にグループを引くがホセには届かない。残り2km、(昨年のプジョルがアタックしたポイントを憶えていた)と今度は田窪がアタックし抜け出す。残された4名も懸命に追うが田窪も快調にゴールを目指し堂々2位でのフィニッシュ!
マトリックスは表彰台独占は逃したがワン、ツーを決め、ホセは今季Jプロツアー5勝目、田窪は3度目の表彰台。そして前橋連戦を連勝、山口から続く3連勝を決めた。
チーム力が更にパワーアップしていることを実感できた前橋連戦。残りJプロツアーは4戦、更なる向上を目指して突き進みます。

 

 
【順位】
1位 ホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ) 56分31秒
2位 田窪賢次(マトリックスパワータグ) +39秒
3位 米谷隆志(LEOMO Bellmare Racing team) +51秒
4位 湊 諒(シマノレーシング) +1分1秒
5位 吉岡直哉(那須ブラーゼン) +1分17秒
6位 佐野千尋(イナーメ信濃山形) +1分21秒
7位 鈴木 譲(宇都宮ブリッツェン) +1分23秒
8位 柴田雅之(那須ブラーゼン) +1分24秒
9位 桐野一道(VC Fukuoka・サイクルフリーダム) +1分39秒
10位 野口悠真(FITS GRODEN日本ロボティクス) +2分8秒
11位 安原大貴(マトリックスパワータグ)
17位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
18位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)
63位 吉田隼人(マトリックスパワータグ)
64位 土井雪広(マトリックスパワータグ)
68位 向川尚樹(マトリックスパワータグ)

 

photo by Hideaki TAKAGI

JBCFまえばしクリテリウム

“吉田隼人が優勝!今季4勝目、Jプロツアー3勝目を挙げる!!”

Jプロツアー第17戦 

山口から次は東へ、Jプロツアー第17、18戦は群馬県前橋市での2Day、クリテリウムとヒルクライムの連戦。
クリテリウムは県庁周辺という前橋市中心部の市街地を疾走する、とても華やかな舞台が用意されている。
昨年同様、出走人数を7名に制限しての一発決勝、そして今年は更に距離が4周延びてより見せることができる設定。

前戦で表彰台独占勝利を決めたマトリックス、周囲の注目も高まってきていることを有難く実感しチームの士気は更に高まっている。
エースはもちろんスプリンター隼人。最後のスプリントへ持ち込むためレースコントロールを確実にしたい、そして総合トップチームとしてレースを牽引することも暗黙の責務でもある。

当日朝まで雨が残っていたが午後のスタート時刻が近づくにつれ回復、やがて晴れ間が戻り暑いほどとなってきた。
総合リーダーのホセを中心にマトリックスが前列に並び、華やかな街中クリテリウムがスタートした。

スタートからアタックがかかるがマトリックスが前方を固め冷静に序盤のハイペースを作る。機関車の如く先頭を引くのは名物化してきた佐野、迫力の引き姿を見せている。
やはり攻めシマノレーシングのアタックが積極的、少数精鋭で戦う宇都宮ブリッツェンもアタックをかけてくる。都度応戦するマトリックス。
やがて5周目に5名が抜け、マトリックスはそこに大貴が入る。

安原大貴(マトリックスパワータグ)
入部正太朗(シマノレーシング)
飯野智行(宇都宮ブリッツェン)
吉岡直哉(那須ブラーゼン)
水野恭平(インタープロサイクリングアカデミー)

逃げに強い展開を脅かす強靭なメンバーが揃った。逆にこのメンバーを終盤までに消耗させる方向へ持っていきたい。
マトリックスは10秒前後の差を保ちながらメイン集団前方を固め完全コントロール体制へ入る。
5名の逃げも快調に回しているがメインからの射程圏内からは抜け出せずにいる。6周目2回目のスプリント賞を大貴が獲得。

しばらくこの状況が変わらないまま周回を重ね、メインはきっちり15秒差以内をキープしてコントロールし続けるマトリックス。
9周目のスプリント賞も大貴が獲得し10周目、いよいよ終盤の動きへ向けて大貴はメイン集団へ戻る。
大貴が戻ると少しずつメイン集団をペースアップするマトリックス。残り3周をきるまでは先頭を泳がせたい。
しかし残る先頭4名はストロングメンバー。終盤の動きも予想してペースアップを始め、捕らえるのは容易ではない。
マトリックス一丸で集団を引く、牽引スペシャリスト佐野を中心に田窪、大貴、やがてホセも先頭に立ち力強く引く。

この引きで集団後方は崩壊し始め徐々に集団人数も絞られていく。
やがて12周目、先頭は入部を中心に逃げ切りをかけ懸命にペースを上げ、最後のスプリント賞を吉岡が獲得。しかしメインはもう7秒差ほど後ろ、一気に捕らえに行く。
集団内ではマトリックスを先頭に、宇都宮ブリッツェン、シマノレーシング、那須ブラーゼンと隊列が揃い始め、集団ゴールスプリントへの体制作りに動き始める。
13周目でついに先頭は吸収され集団ひとつ。マトリックスが先頭を許さずトレイン形成を固めたままペースアップ開始。

残り2周弱、少しの隙も許さずキープし続けるのには長い時間、そしてラストラップへ。渾身一丸で鉄壁のトレインを守るマトリックス。
わずかな隙をついて強豪チームもラインを取りにくる、激しい位置取り戦。最終コーナー前の長い直線で宇都宮ブリッツェンのトレインが絶妙なラインで並走してくる。
マトリックス崩れそうになるもベテランの土井が神業の如く動きライン奪還、そして最終コーナーへ向けてアイランへ繋ぐ。
このコーナーを獲れば決定的、アイランを先頭にマトリックストレインが最終コーナーを回り、そして吉田隼人が発射。

隼人はスプリントから悠々ひと伸びし、がっちりポーズを決めてゴール!!鮮やかな堂々たる優勝、マトリックス完全支配で勝利した。
終始レースを支配した気持ちよい勝利、翌日のヒルクライムはホセで決めて連勝を狙いたい。

 

 
【順位】
1位 吉田隼人(マトリックスパワータグ) 1時間4分10秒
2位 中村龍太郎(イナーメ信濃山形) +0秒
3位 秋田拓磨(シマノレーシング)
4位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
5位 鈴木 譲(宇都宮ブリッツェン)
6位 下島将輝(那須ブラーゼン)
7位 入部正太朗(シマノレーシング)
8位 横塚浩平(LEOMO Bellmare Racing team)
9位 内野直也(ウォークライド・シクロアカデミア)
10位 藤岡克磨(VICTOIRE 広島)
17位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
35位 土井雪広(マトリックスパワータグ)
36位 田窪賢次(マトリックスパワータグ)
38位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)
39位 安原大貴(マトリックスパワータグ)

 

photo by Hideaki TAKAGI

JBCF 秋吉台カルストロードレース

“アイラン・フェルナンデスが優勝!佐野淳哉2位、ホセ・ビセンテ3位とマトリックス表彰台独占!!”

Jプロツアー第15戦

山口県でのJプロツアー2連戦、初日は新規開催のロードレース、2日目はクリテリウムでこの秋の三連休を華やかに飾るイベントレースともなっていた。
しかし、大型の台風18号到来により残念ながら2日目のクリテリウムは中止。1日目のロードレースも5周回147.5kmから4周回118kmへ減らして開催することとなった。

このロードレースコースはいずれUCIレース開催を目標に設定された1周29.5kmもある大周回。過去に山口国体でも使用されたコースを含んだアップダウン激しいコース。
そして自然の芸術品と言われるカルスト台地では日本最大級で知られる秋吉台も含まれ、美しい景観に激しいバトルを融合させた新たな創造空間が用意されている。
スタート/ゴールはコース上トップの標高地点。大周回ながら平坦区間は殆どなく、周波数のようにアップダウンを繰り返しながらカルスト台地を往復、最後のゴールへの上り区間はなんと最大勾配20%を超える激坂カルストベルグ。

今回のレースはAAAとレイティングも高い、ホセの総合へ王手をかけていくためにも残りのロードレース3戦は非常に重要。
間違いなくサバイバル戦となるであろう予想でチームは戦略を立てる。

当日は朝からしっかり雨。風はなく予報ほどの台風らしさはないが徐々に雨足は強くなる見込み。気温は低くなく少し蒸し暑い。
正午、89名でレースがスタートした。

スタートからアタックがかかりペースが上がる。早々から佐野がかなり積極的にアタックをして集団を揺らしている。
マトリックスは佐野のアタックに大貴、田窪らも交互に加わりながら集団をかき回す。吸収されても佐野はしつこくアタックを繰り返し集団は割れて15名の先行グループに。
しかしそれでも佐野は緩めない、まだまだアタックをし続けている。最後のカルストベルグへ入ると佐野が引いてきた集団は大貴を含む11名、そして佐野は中間スプリント賞を獲りながら先頭で2周目に入っていく。
佐野はそのまま単独走で先行、後ろは徐々に離れ15名ほどの追走集団となる。ここにマトリックスはホセ、田窪、アイラン、向川、大貴が入っているが、単独追走に出た馬渡伸弥(宇都宮ブリッツェン)を追い田窪も出る。
田窪はそのまま佐野へ追いつきマトリックス2名で先行。後続はまた安定せずメンバーが入れ替わっていく。

やがて後続が追いつき佐野ら含む先頭は14名。マトリックスは佐野、アイラン、田窪、向川の5名が入る。ホセらメインとは20秒ほど。

佐野淳哉、アイラン・フェルナンデス、田窪賢次、向川尚樹(マトリックスパワータグ)
鈴木 譲、馬渡伸弥(宇都宮ブリッツェン)
才田直人、米谷隆志(LEOMO Bellmare Racing team)
水野恭兵、吉田悠人(インタープロサイクリングアカデミー)
谷 順成、白川幸希(VICTOIRE 広島)
西尾勇人(那須ブラーゼン)
佐藤信哉(VC Fukuoka・サイクルフレーダム)

シビアに反応してくるのはやはり宇都宮ブリッツェン。ここでも佐野は集団を落ち着かせない、更にアタックをかける。
ここに吉田、白川、佐藤が反応し先頭4名。アイランら後続とは30秒、しかしホセらメインとは更に差が開き1分を超えてきた。
最後の上り区間に入ると佐野らは沈静しバラけつつある後続とひとつ。ホセらメインとは1分30秒を超え安心はできないタイム差に・・・、ここでホセが単独アタックをかける。
ホセが物凄い勢いで前を追う、吉岡直哉(那須ブラーゼン)がつくが激坂区間で離されていく。

先頭は佐野が引きながらコントロールラインを越えて3周目の下りへ、やがてホセが単独で追いついた。
先頭はホセを含み15名、マトリックスは5名を含み圧倒的に優勢、残り2周を着実に勝利へ向けて進めていく。
まだ先頭の人数が多い、本日攻め倒しの佐野がまたもやアタックをかける。

先ずは佐野がアタック先行、ここへホセも自らアタックをかけて周囲を挑発する。アイラン、田窪、向川とマトリックスが波状攻撃をしかける。
やがてホセを含む6名が抜け、後続を切り離しにかかる。

先頭はホセ、佐野、アイラン、馬渡、西尾、白川の6名。後続からの追走の動きを確認すると、更にアタックをかけていくが谷がカルストベルグで追いつき先頭7名。
佐野を先頭にラストラップへ入る。

佐野は容赦せず台風の如く暴れ続ける、ここでまたもやアタックし単独先行、そこへアイランが追いつき2名が先行する。追走しようとする後続で落ち着いているホセは機を見計らったかのようにアタック。
反応する馬渡を振り切り先頭へ追いつく。ゴールまで残り5kmほど、マトリックス3名は快調に回して後続との差を広げていく。最後の上り3km地点では既に後続へ1分、勝利が見えてきた。

チームカーの監督と確認をとり、3名でゴールを目指してカルストベルグを上っていく。そして、その一部始終をライブビューイングで見守るゴール地点へ3名が揃って姿を見せ、歓声が上がる。
アイランを挟みホセ、佐野と3人で手を繋ぎ高く揚げる。そして、アイランが高く、高く、「W」のサインを掲げ先頭でゴールラインをきり、続いて佐野、ホセもゴール!
「W」のサインはウェア左腕に刻まれた故・和田力のサイン。特に仲が良かったアイランは、2年前に亡くなった彼へ勝利を捧げたいと、ずっと抱いていた想いを天へ届けと高く掲げる。
そしてアイラン自身3年ぶりとなる悲願の優勝、チームにとってもJプロツアーでの表彰台独占は初めて、歓喜感涙の勝利となった。

このレースはチーム表彰もありマトリックスが優勝チームとして表彰台へ上がる。そして、前を引き倒した台風ライダー佐野は中間スプリント賞を独占。
ツアー総合もホセがしっかりとリーダーをキープしている。
この後も続くツアー後半戦。揺るがないチームワークで突き進んでいきます。

 

【順位】
1位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ) 3時間04分57秒
2位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)
3位 ホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)
4位 馬渡伸弥(宇都宮ブリッツェン) +57秒
5位 白川幸希(VICTOIRE 広島) +1分02秒
6位 飯野智行(宇都宮ブリッツェン) +1分53秒
7位 横塚浩平(LEOMO Bellmare Racing team) +2分10秒
8位 吉岡直哉(那須ブラーゼン) +2分20秒
9位 米谷隆志(LEOMO Bellmare Racing team) +2分22秒
10位 松島拓人(なるしまフレンドレーシングチーム) +2分34秒
DNF 向川尚樹(マトリックスパワータグ)
DNF 田窪賢次(マトリックスパワータグ)
DNF 安原大貴(マトリックスパワータグ)
DNF 土井雪広(マトリックスパワータグ)
DNF 吉田隼人(マトリックスパワータグ)

 

photo by Hideaki TAKAGI

JBCF タイムトライアルチャンピオンシップ

“佐野淳哉が優勝!!”

photo by Satoru Kato

Jプロツアー第14戦

Jプロツアー再開、後半戦のスタートは唯一の個人タイムトライアル(略称TT)戦、チャンピオンシップ。
黙々と己と戦う姿はロードレースとは一種異なるこの競技、これを得意とする選手は少ないが、ツアーランキング上位に位置する選手が多い。
先に行われた日本一の頂上決戦、全日本TTでもお馴染みのTTスペシャリスト達が名を連ね競い合う。
Jプロツアーは日本人のみならず外国人選手も参戦するところが更に競技層を厚くする。一見静かな競技に見えてもその内は己とそして互いの心理を探り合う非常に熱い冷戦。

昨年は、ダミアン・モニエ(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) 19分43秒48 がトップタイム。
続く、西薗良太(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)19分50秒47、佐野淳哉(マトリックスパワータグ)19分55秒70
と、20分をきった辺りで秒差のバトルとなった。この20分が今年もボーダーラインとなるか、あとは風などのコンディションによる。

マトリックスはメンバーを絞り込み、全日本TTで悔しい2位となった佐野、過去この大会で勝利しているホセ、他大会での実績ある中川の3名で参戦。
自転車で盛り上がる栃木県での開催、地元の宇都宮ブリッツェンから長く療養中だった増田成幸、鈴木真理の両ベテランも参戦。
元気そうな姿を見せてくれたここと、何より同じスタートラインに立てたことがマトリックスチームとしてもとても嬉しい。会場は更に盛り上がる。

前日まで台風が影響し荒れていた天候だったが、無事過ぎ去り晴天。台風一過のような爽やかな秋空が広がり風もさほどではない。
しかしこのコースは午後から徐々に風が出てくるため、後半は風の影響も出てくる。
出走は1分30秒ごと、全60名ほどを4ウェーブに区切り、マトリックスは中川、佐野、ホセの順に各ウェーブに区分されてスタートとなる。

6番目に出走した鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)が大きくタイム更新でトップに立ち会場が沸くが、直ぐ後に出走の阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)が更に上回り20分11秒。
早々のこのタイムはしばらく更新されず、阿部が暫定トップのまま後半まで持ち込まれることとなる。
第2ウェーブで出走した増田成幸(宇都宮ブリッツェン)も20分13秒を出し暫定2位へ、完調ではないであろうがこのタイムには彼の強さを感じられずにはいられない。
勝負は早くも20分台に入るが、後続はなかなか20分台へ届かないまま第3ウェーブへ。

第2ウェーブで出走した中川   photo by Satoru Kato

1番スタートから1時間を過ぎ時刻は15:00近く。いよいよ佐野が14:51にスタート。
夕刻に近づくにつれ風が出てくるが、佐野は落ち着いた様子でスタートした。

先のトップタイムを上回るためにはラップタイム6分40秒台をキープ。しかしこの後に続々と上位勢が控えているため6分45秒以下を意識か。
1周目は6分48秒、後半型の佐野は徐々にペースを上げていき2周目を6分40秒、ここで暫定トップ、後はどれだけリードできるか・・・

第3ウェーブ出走の佐野。徐々に風が出てくる。 photo by gg_kasai


ラストラップ3周目、佐野の追い上げ凄まじくなんと6分31秒3!最高ラップタイムを大きく更新しゴール。
20分00秒8で大きくリードし暫定トップへ。しかし、最終第4ウェープにはブリヂストンアンカー勢、全日本TTチャンピオンの西薗良太、昨年の覇者ダミアン・モニエがいる。

注目の西薗が15:12にスタート。淡々と落ち着いた様子で走行し1周目を6分42秒、1周目のラップタイムはトップ。
2周目も乱れず6分41秒でペースキープ、ここまでは佐野を上回るがラストラップでペース上がらず、20分09秒9でゴールし佐野に届かず暫定2位。
続くダミアンやホセなどの外国人選手を含む上位陣も届かず、佐野の優勝!!念願のTTレースでの初優勝。

最終走者のホセ 
photo by Satoru Kato

「久しぶりに勝てたのでとても嬉しいです。2014年の全日本選手権ロード以来の勝利、そしてTTで勝てたことが嬉しい」とコメントする佐野。
ライバル達も佐野のもとへ来て「やっと勝てましたね」と祝福の声をかける。

「今度こそは・・・!と毎回思ってるけど、今までなかなかやった。今回も思いは半々やったけど今度こそやった!」と監督。

photo by Satoru Kato

photo by Satoru Kato

ツアーリーダーのホセも総合をキープ。この後直ぐに始まるツール・ド・北海道へ勢いつくよい繋ぎとなった。
この勢いで乗り込んでいきます。

 

【順位】
1位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ) 20分00秒8
2位 西薗良太(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) 20分9秒9
3位 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン) 20分11秒0
4位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) 20分13秒6
5位 ダミアン・モニエ(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) 20分17秒8
6位 鈴木 譲(宇都宮ブリッツェン) 20分29秒8
7位 中村龍太郎(イナーメ信濃山形) 20分51秒6
8位 ホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ) 20分59秒9
9位 豊田 勉(エルドラード東北) 21分12秒6
10位 近藤正紀(なるしまフレンドレーシングチーム) 21分13秒0
18位 中川 智(マトリックスパワータグ) 21分33秒1

 

photo by Satoru Kato、gg_kasai

 

JBCF やいた片岡ロードレース

Jプロツアー第13戦

舞台は少し移動し隣の矢板市へ。このコースがなかなか変化豊かな設定で、常に短くアップダウンを繰り返し、Uターンや道幅狭い鋭角コーナーは動きのポイントとなりそう。
また通過時間がかなり厳しい関門もあり、レース展開でメインを抑え過ぎてコントロールすると那須ロード同様にメインごとタイムアウトとなりかねない。
後半戦へ向けてなんとしても勝ちを獲りたい。初日を終えた晩、翌日へ向けてチームはコースの見立てや初日の反省点を含めて綿密に話し合う。
ところが、チームの動きを支える土井の体調が急変し高熱を発してしまう。翌朝なんとかスタートラインへ立つが万全でないことは明確、不安は隠せない。

予報とは異なり当日は朝から晴れて非常に熱い。会場は様々なイベントが催され賑わう中、レースがスタートした。
コースから予想するよりかなりハイペースな展開、レース進行予定を大きく縮める速さで周回を重ねていく。
マトリックスは全員が集団前方。激しくアタックがかかりマトリックスも都度反応している。しかし逃げは決まらずペースが緩まない。
4周目、隼人が蜂に刺されてしまい痛い離脱。体調不良の土井に続き、チームにとって戦況への影響は大きい。
土井は集団内でいつもの様子、信じられないが見たところ何の不調さも感じらずコントロールに入っている。

レースは半分を過ぎてもなかなかアタックが決まらない、ホセも自らアタックをかけているが集団はどの動きも許さない。
後半7周目、ハイペースで集団人数はかなり絞られ既に35名。尚も続くアタック戦にマトリックスも各々アタックを仕掛けている。
心配していた土井もアタックしている、やがて佐野が先頭に立ち得意のがん引き、集団バラしにかかる。佐野とホセが交互に仕掛ける中、絞られた集団から11名が抜ける。
ここに佐野、土井、アイラン、向川が入り8周目へ。そこから入部正太朗(シマノレーシング)が単独アタックし先行、雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)が単独追走をかける。

この動きで先行グループも分散、先頭は入部に雨澤がジョインし2名。それを追うのは4名、そこへ土井が入っている。

入部正太朗(シマノレーシング)
雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)
 
 ↓
土井雪広(マトリックスパワータグ)
飯野智行(宇都宮ブリッツェン)
岸 崇仁(那須ブラーゼン)
横塚浩平(LEOMO Bellmare Racing team)

やがて土井らは先頭へジョイン、先頭6名でラストラップへ。
チーム2名を有する宇都宮ブリッツェンが優勢、マトリックス万全でない土井しか残らず非常に厳しい。しかし土井は落ち着いている。
入部が攻撃を緩めず果敢にアタックし攻める。雨澤と飯野の宇都宮ブリッツェン勢、そして土井もアタックを仕掛けている。
いずれも決まらず6名はまたひとつ。アタック戦はやはりチームを背負うこの4名で激しい叩き合いが続いている。
残り1kmで土井がアタックで先行、反応する入部、そしてまた6名ひとつ。勝負はゴールスプリントへ。

先に仕掛けたのは横塚。入部、雨澤も反応するが叩き合いでの消耗が大きいか及ばず横塚がそのままゴールし優勝。土井は5位でゴールした。
終盤まで人数を残していたマトリックスだったが、最終局面で1名しか残れなかったことは敗因とも言える。
ホセはルビーレッドジャージを守っているが田窪のピュアホワイトは雨澤へ。反省点が残る前半戦〆となったが、今後への糧として後半戦を戦っていきたい。

 

【順位】
1位 横塚浩平(LEOMO Bellmare Racing team ) 2時間9分4秒
2位 入部正太朗(シマノレーシング) +0秒
3位 雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)
4位 岸 崇仁(那須ブラーゼン)
5位 土井雪広(マトリックスパワータグ) +4秒
6位 飯野智行(宇都宮ブリッツェン) +5秒
9位 ホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)
10位 田窪賢次(マトリックスパワータグ)
23位 安原大貴(マトリックスパワータグ)
26位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)
DNF 向川尚樹(マトリックスパワータグ)
DNF アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
DNF 吉田隼人(マトリックスパワータグ)

 

photo by Satoru Kato