RACE REPORT

JBCF南魚沼ロードレース(経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ)

“フランシスコ・マンセボ優勝!ホセ・トリビオ2位でマトリックスがワン・ツー!!団体戦も優勝し2年連続勝利!!!”

Jプロツアー第22戦(レイティングAAAA)

出走選手:8名 ホセ・ビセンテ・トリビオ、アイラン・フェルナンデス、佐野淳哉、土井雪広、安原大貴、向川尚樹、田窪賢次、フランシスコ・マンセボ・ペレス

ついにJプロツアーは最終戦。ツアーを締め括る頂上決戦、経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップにあたり唯一の団体戦でもある。マトリックスは昨年このレースを個人・団体とも勝利し、佐野淳哉がチャンピオンの証“ヴィオラジャージ”を纏い、団体優勝の証”輪翔旗”を掲げた2018年はここで締めて返還となる。苦戦を強いられた今シーズンだがこの輪翔旗は手放したくない。チームは再び持ち帰るべく固い結束でスタートラインに立つ。

前戦よりスポットで迎え入れたマンセボは来季の活動拠点候補を前提にテスト&トライアルでの来日参戦。UCI移籍期間は既に終了しているため日本で走る機会が得られない。オフに入ったタイミングが何とかJプロツアー終盤に間に合った・・・というところである。これは長いシーズン設定のJプロツアーだからこそ得た機会。群馬ロードレースの中止を残念がっていたが、今回がチャンピオンシップだと伝えると122kmという距離の短さにかなり驚き何度も聞き返す。一般的にはチャンピオンシップという響きから200km以上はある感覚だと言う。「122kmならば122kmの走り方がある」彼は言い切りスタートラインに立った。

またもや台風の到来に翻弄されながらも難を逃れて今大会は決行されることとなり、中止となった前戦で設定されていた「高木秀彰メモリアル」もこの大会へ持ち越されての開催となった。このコースは上部のテクニカルなダム周回に極端な勾配の上り1km山頂で締めくくりのゴールという、とてもストロングな設定。過去3回の実績も外国人が上位を占める結果からレースのハードさが窺える。過去2回の優勝を獲っているマトリックスには縁起よいレースでもある。

2014年エドゥ・プラデス  ⓒHideaki TAKAGI

2015年ベンジャミ・プラデス  ⓒHideaki TAKAGI

台風の影響からは逃れることはできず当日は朝から冷たい雨。気温も低く更に下がりつつある昼過ぎからレースはスタートした。マンセボがスタートから激しくアタックをして揺さぶりをかけ、早々からの人数絞りに動く。1周目この誘いに乗ったのは増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、しばらく2名で先行するもさすがにこのメンバーは許さず次々と追走が出る、マトリックスもチェックの動きで2周目には11名の先行グループとなる。

ホセ・ビセンテ・トリビオ、アイラン・フェルナンデス、フランシスコ・マンセボ・ペレス(マトリックスパワータグ)
増田成幸、雨澤毅明、岡篤志、鈴木龍(宇都宮ブリッツェン)
入部正太朗、横山航太、中田拓也(シマノレーシング)
山本元喜(KINAN Cycling Team)

強いメンバーが揃い先行、人数ではやはりブリッツェンが上手となっている。この状態を良しとせず、マンセボの引きでスタートからのペースは更に引き上がりラップ18分。マンセボは執拗にアタックをかけて更に揺さぶり敵方の消耗を促す。
メインもこのままで容認できない危機感で追走の動きは後を絶たない。4周目には先行は7名となる。

ホセ・トリビオ、フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)
雨澤毅明、岡篤志(宇都宮ブリッツェン)
湊 諒(シマノレーシング)
山本元喜(KINAN Cycling Team)
米谷隆志(LEOMO Bellmare Racing Team)

メインとは1分30秒で周回を重ねる。保たれたタイム差は一見沈静しているかのように思えるが、ラップタイム19分は緩くないペース。先行グループのペースはマンセボとホセが作りペースを緩めない。雨も激しさを増し、気温も下がり、力尽きた選手が徐々に脱落していく。先行グループはマトリックスペースのまま、ひとり、またひとりと後退しつつある者を見逃さず7周目辺りからホセとの連携で更に人数削りの動きを見せる。残り2周、執拗なマトリックス勢の揺さぶりにブリッツェンの2名がドロップするのを見計らい、山頂でマンセボとホセがアタック。山本と湊が粘り食らいつくも振り切り、2名でペースアップし逃げ始める。後続はやがてメインに吸収、宇都宮ブリッツェンを中心に先頭を追う。

しかし快調に先行するマンセボとホセはペース変わらず1分差でラストラップへ。この2名に追いつくのはかなり厳しいタイム差、しかし団体成績は上位3名のポイント、マトリックスも3人目の順位をかけてメイン内で様子を窺う。
ラストラップへ入る山頂でメインから抜けたのは増田成幸、入部正太朗、横山航太の3名。メインへ30秒差をつけて先行するが、残るメインも13名。マトリックスはアイラン、土井、大貴、向川が残っている。

マンセボとホセは後続を近づけることなく1分もの大差でワン・ツー、フィニッシュ!
1位マンセボ、2位ホセでの圧勝ゴールを決める。残る後続は先行した3名から入部、横山、増田の順でゴール。残るメインの頭は木村が獲り、シマノ勢の上位占めは脅かされる結果。マトリックス3人目はアイランが10位でゴールし、見事団体優勝!昨年に続き2年連続での輪翔旗を獲る。そして、ヴィオラジャージは佐野からマンセボへ・・・チームで繋いだ。

苦戦が続いていた今季Jプロツアー、最終戦を久方の気持ちよい勝利で締め括ることができた。ツアー結果は個人総合でアイランが2位、そしてチーム総合は最後にシマノレーシングを逆転し2位で確定しツアー終了となった。
残りシーズン僅か、これよりUCIのビッグレースが続く。よい結果を出せるよう、引き締めて次戦へ進みます。


【監督コメント~Jプロツアーを終えて~】
マンセボは偶然のタイミングでこのレースに参戦できただけ、契約を前提に話してるけど、なんぼ強かったと言っても今やオッサンがどんだけ走れるかわからんからテストするって言ったらこのタイミングで来た。まぁ向こうがオフになってからやとこのくらいの時季になるし。でもやっぱりホントに強かった。Jプロツアー走ってみて面白かった、エキサイティングやったと言うてたけど、実際契約する気かどうかはまだわからん。
けど、いなかったとしてもウチは執念で旗は獲りに行ってた。
今年は赤いやつらにボコボコにされてたけど、最後にボディーブローをかますことができた。来年はやり返してやる!
でも青いやつらは油断ならん。

【結果】
1位 フランシスコ・マンセボ・ペレス(マトリックスパワータグ ) 3時間14分20秒
2位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ ) +0秒
3位 横山航太(シマノレーシング) +1分3秒
4位 入部正太朗(シマノレーシング) +1分7秒
5位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) +1分13秒
6位 木村圭佑(シマノレーシング) +1分40秒
10位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
11位 安原大貴(マトリックスパワータグ)
16位 土井雪広(マトリックスパワータグ)
24位 向川尚樹(マトリックスパワータグ)
DNF 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)
DNF 田窪賢次(マトリックスパワータグ)

【団体成績】
1位 マトリックスパワータグ 720p
2位 シマノレーシング 520p
3位 宇都宮ブリッツェン 145p

【敢闘賞】
山本元喜(KINAN Cycling Team)

【ツアー個人総合】
1位 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) 2654p
2位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ) 2164p
3位 岡 篤志(宇都宮ブリッツェン) 1902p


【ツアーチーム総合】
1位 宇都宮ブリッツェン 7315p
2位 マトリックスパワータグ 5095p
3位 シマノレーシング 5047p


photo by Satoru Kato

JBCFまえばしクリテリウム

Jプロツアー第20戦(レイティングAc)

出走選手:7名 ホセ・ビセンテ・トリビオ、アイラン・フェルナンデス、佐野淳哉、土井雪広、安原大貴、田窪賢次、フランシスコ・マンセボ


群馬県での2連戦。初日はクリテリウム、2日目は昨年まで赤城山のヒルクライムだったが今年は群馬サイクルスポーツセンターでのハードなロードレース。そして、チームを応援し続けてくれた故高木フォトグラファーのメモリアルレースとして設定され深い想いを抱いての群馬入り。しかしまたもや大型台風の襲来で2日目のロードレースは中止、1日目のクリテリウムも距離を短縮し14周回→12周回でのレースとなった。

もうJプロツアーは終焉となるが、ここで監督はロードレース界のレジェンド“フランシスコ・マンセボ”をサプライズでメンバーに加え突然の前橋入り。当日のスタートリストとチームピット内の様子に来場者は驚きを隠せない様子。
生憎の台風接近の雨天、距離短縮と波乱含みの中、レースがスタートした。

今回もマトリックスはコントロール徹底作戦。スタートから先頭奪取にトレインを組むが、なんとリーダーの窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)自らもアタックをかけて3名が先行。マトリックスはメイン先頭でのコントロールとなる。

窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)
小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)
入部正太朗(シマノレーシング)

強豪チームのエースを担うメンバーでのいきなりの先行、街頭クリテリウムにしては人数も多く雨レースのリスクなどから出た作戦か。動きは異なれど思惑は各チーム一致、メインはマトリックストレインを先頭に、宇都宮ブリッツェン、チームブリヂストンサイクリイング、シマノレーシング・・・と、早々にカラーが揃う。

いずれもペースを上げ、先頭とメインは30秒内の差を保ちながら周回を重ねていき、後尾から少しずつ人数を削っていく。しかし先行と雨天の動きでまだまだ人数は多い。6周目、窪木は先行を止めてメインへ戻ると小野寺も戻る。しかし入部は止めずペースも変わらず単独で逃げ続ける。メインはペースを上げて入部との差を縮め始めその差12秒。このペースアップで集団は分断され始め人数を絞り込めそうとなってきた8周目、集団中後方で大落車が発生、レース中断となってしまう。

中断待機の後、これまでのレースは無しとみなされ残り5周回、たった5周回での超短クリテリウムでレース再スタートとなる。コントロールし続けたマトリックスの動きは残念ながら無となり、先行し続けていた入部のみ再現として残り一斉スタート。超短レースの位置取りに各チーム猛烈なスタートダッシュ、佐野が先頭奪取しマトリックストレイン形成、隊列は中断前と変わらない状況となる。

入部の先行はまだそのまま、するとメインから同チームの木村圭祐が抜け、シマノレーシング2名で先行する。
メインは睨みを利かせながら15秒内での差を保ちながらも、集団内の位置取り争いが激しくなっていく。
マトリックスと宇都宮ブリッツェンとの位置取り争い、残り2周回でメイン先頭はブリッツェントレインへ変わる。尚も位置取り争いを繰り返しながらメインはペースアップしラストラップへ。終盤に先行のシマノレーシングを吸収し、最終コーナーを取ってきたのはリーダーの窪木が単独、後続を寄せ付けない勢いと伸びで堂々の大勝利。そして、自らの勝利を持って今季Jプロツアーの総合優勝を決めた。

アイランはゴール勝負で4位、今季総合2位の座は最終戦まで持ち込まれる。次はついに最終戦、佐野のヴィオラジャージもここで区切り、ツアー唯一の団体戦は勝利の証“大臣旗”を今年も掲げたい。

【結果】
1位 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) 22分51秒
2位 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) +1秒
3位 大久保陣(チームブリヂストンサイクリング )
4位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
5位 横山航太(シマノレーシング)
6位 織田 聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)
7位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
16位 田窪賢次(マトリックスパワータグ)
18位 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)
20位 土井雪広(マトリックスパワータグ)
DNF 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)


photo by Satoru Kato

JBCF維新やまぐちクリテリウム

Jプロツアー第19戦(レイティングAc)

有名観光地から舞台を移し、2日目は市街地中心部となる県庁近くメインロードでのクリテリウム。汗ばむほどの快晴となり、歴史的情緒ある公園を使用した会場では多くの観客で賑わう。前日に悔しい離脱となったアイランをエースに雪辱を晴らすべく、マトリックスはコントロールに徹する作戦で挑む。

1直線の折り返し、両端をタイトなUターンで繰り返すコースはこれまでも非常に落車のリスクが高いコース。スタートから佐野を先頭にマトリックストレインが前を固めてペースアップをしていく。佐野を先頭固定のまま数周重ねると、容赦ない佐野引きに集団の人数はどんどん減っていく。7周目には前方のカラーが揃い、マトリックスパワータグ、シマノレーシング、宇都宮ブリッツェンと揃う中、リーダーの窪木はしっかりと位置をキープしている。

直線Uターンを折り返すのみのコースは両端Uターンの度に落車が起き、ニュートラル適用で大幅に人数が減少する様子からかなりの規模での落車も度々。ひたすらコントロールに徹する先頭のマトリックスはノーアクシデント、しかし先頭を許さない走りを続けることは自らを消耗し、40周という長さに対し容易な状況ではない。落車頻度も高くなり集団人数の増減を繰り返しながらレースは終盤へ。残り10周になると集団の人数は30名弱、コントロールに時折加わっていたシマノレーシングは仕事を終え人数を減らしているが、宇都宮ブリッツェンは幾度も落車に巻き込まれながらも全員健在、最終局面へ向けて油断ならない。かたくなに先頭を引き続けるマトリックスは佐野、大貴中心からホセも加わり最後のペースアップへ。引き続ける姿に応援の声が高くなってくる。

残り2周、いよいよ最終へ向けて各チーム前に出てくる。マトリックストレインは乱れず崩さずを貫く体制、やがて渾身引き倒した佐野が離脱しラストラップ、少し早いか。土井の牽引にホセ、アイランで位置取り応戦しながら始めのUターンをクリアし最終決め手のUターンへ。ここで上手くラインをとったのはシマノ入部、黒枝を牽引してゴールへの直線へ。
アイランはやや出遅れ、スピードに乗った黒枝に入部も続きゴール。あわやワン、ツー、かと思われたが、リーダーの窪木が強烈なスプリントで刺し込み3位、アイラン悔しさに吼えながらの4位でゴールとなった。

Jプロツアーは残すところ3戦、個人ランキングはほぼ確定的となってきたが、まだ2位のアイランにはチャンスはある。最後まで上位目指して戦います。


【結果】
1位 黒枝咲哉(シマノレーシング) 1時間16分36秒
2位 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) +0秒
3位 入部正太朗(シマノレーシング)
4位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ )
5位 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)
6位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ )
17位 安原大貴(マトリックスパワータグ)
19位 土井雪広(マトリックスパワータグ)
23位 田窪賢次(マトリックスパワータグ)
24位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)

photo by Satoru Kato

JBCF秋吉台カルストロードレース

Jプロツアー第18戦(レイティングAAA)

天然記念物となるカルスト台地などで国定公園となっている観光地でのロードレース。美しい景観ではあるががきついアップダウンを繰り返すこのコースでのレースはかなりハイレベルな設定。また、観光地であるためタイム設定も厳しく遅れはどんどん除外されていく。1周29.5kmという長い周長を5周回、昨年1-2-3独占したこのレースは4周回、プラス1周はまた展開への影響も大きいと想定される。苦戦が続いている中、チームは昨年優勝のアイランを筆頭に連覇を目指し、スタートラインに立つ。
昨年は悪天候での周回短縮、またもや雨天かと思われたが、スタート前に雨は上がりかなり蒸し暑くなる中で激しいレースがスタートした。

1周目は散発的な逃げはあるものの、トップチームを中心に冷静な様子。それでもこの激しいアップダウンに後尾から次々と遅れて集団人数が減っていく。マトリックスは全員がほぼ前方近くに位置しながら1周完了し2周目へ、美しいカルスト台地へ下っていく。ここで大きな集団落車が発生し、不運なことにアイランが巻き込まれ転倒。向川と共に復帰はしたが遅れをとることになり、戦況への影響大きさに本人もチームも憤りは隠せない。この後にリーダー窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)や増田成幸(宇都宮ブリッツェン)を含む強力なメンバーの逃げが発生し、マトリックスで付いたのは田窪、そこへ更に追走をかけていた佐野だったがトラブルで早々離脱、更に戦況は厳しくなる。

逃げは一旦吸収されるが、活性した集団はアタックが止まらない。やがてコース後半の登坂区間、勝負どころの“カルストベルグ”で雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)がアタック、それをきっかけに8名が抜け、ホセが入る。

ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)
増田成幸、雨澤毅明、岡 篤志(宇都宮ブリッツェン)
湊 諒(シマノレーシング)
米谷隆志 (LEOMO Bellmare Racing Team)
岡 泰誠(イナーメ信濃山形)

8名を先頭に3周目へ、宇都宮ブリッツェンはしっかりと人数を入れての優位体制。マトリックスは追走グループに土井が入り20名ほどで先頭を追う、やがて土井ら追走はホセらの先頭に合流。絞られた30名ほどの集団から再び雨澤がアタック、カルストベルグでのアタックに集団はどんどんバラけていく。雨澤先行のままで4周目へ、10秒ほどのタイム差でホセ、土井を含む集団。集団が雨澤を吸収するとカウンターで増田、岡篤志、米谷が出てカルストブルグへ向かう。
土井がペースアップをしてホセを乗せようとするが、ホセへのチェックもあり抜けられない。そこから米谷のチームメイト才田直人(LEOMO Bellmare Racing Team)が抜け、単独追走をかける。先頭では宇都宮ブリッツェン2名を相手に米谷がアタックをかけ、単独先行でラストラップへ。

前を行く宇都宮ブリッツェン勢は岡の脱落に増田が待つ様子を見せ、その間に米谷が先行しタイム差を広げていく。その後ろ増田、単独で追走をかけている才田と続き、ホセは4名のパック(ホセ、窪木、入部、岡泰誠)で追走をする。
先行の米谷は後続との差を1分ほどにまで広げていくが、単独になった増田が切り替えたような追走開始、淡々と米谷に近づいていく。その間、追走ホセらのパックには数名が合流し7名。その前を行く才田から1分以上の差となっている。

米谷隆志 (LEOMO Bellmare Racing Team)
  ↓
増田成幸(宇都宮ブリッツェン)
  ↓
才田直人(LEOMO Bellmare Racing Team)
  ↓ 以下7名グループ
ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)
小野寺 玲、岡 篤志(宇都宮ブリッツェン)
入部正太朗(シマノレーシング)
岡 泰誠(イナーメ信濃山形)
高木三千成(東京ヴェントス)

尚も残る宇都宮ブリッツェンの底力を見せつけられるチームワークにこのグループはペースが上がらない。やがて登坂区間の手前で増田が米谷に追いつき2名、そして残り10km辺りで才田が追いつき先頭3名。ホセらのグループとは既に3分以上に開いており、勝負はこの3名に絞られた。先頭3名は最後の勝負どころカルストベルグに入り互いを見合うが、1対2でありながらも大ベテラン増田は落ち着いた様子で王者の風格さえ感じられる。最後は見極めたような残り300m辺りでアタックをかけ堂々の勝利、続いて才田、米谷。LEOMO Bellmare Racing Teamが2-3の表彰台に会場は驚きと賞賛の声で沸いた。
そして、後続からリーダーの窪木、続くホセで5位。完走はたった13名、観光地ならではの厳しいタイム制限にアシスト勢の功績は残ることはなく、激しいサバイバルレースを窺わせるリザルトとなった。

この勝利で今季のチーム総合優勝は宇都宮ブリッツェンで確定。マトリックスは昨年とは大きく異なる、惨敗という悔しい結果となった。落車したアイランの怪我はとりあえず翌日走れそう、クリテリウムで挽回を狙う。

【結果】
1位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) 3時間51分34秒
2位 才田直人(LEOMO Bellmare Racing Team) +8秒
3位 米谷隆志(LEOMOベルマーレ・レーシングチーム) +19秒
4位 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) +4分21秒
5位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ ) +4分37秒
6位 岡 泰誠(イナーメ信濃山形) +4分46秒
DNF 土井雪広(マトリックスパワータグ)
DNF 安原大貴(マトリックスパワータグ)
DNF 田窪賢次(マトリックスパワータグ)
DNF アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
DNF 向川尚樹(マトリックスパワータグ)
DNF 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)

photo by Satoru Kato

JBCFタイムトライアルチャンピオンシップ

”佐野淳哉が3位!”

ⓒgg_kasai

Jプロツアー第17戦(レイティングAA 個人ポイントのみ)

2日目は恒例のタイムトライアルチャンピオンンシップ(以下TT)。前日TTTはチーム戦のため個人ランキングへの反映は無いが、TTは総合争いにも影響してくる。今年の全日本TTチャンピオンでもありツアーリーダーでもある窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)が最有力候補。そしてこれまで幾度もタイトルを獲っている増田成幸(宇都宮ブリッツェン)もその復調ぶりを前日に見せている。もちろん昨年の覇者である佐野淳哉も負けてはいない、前日の走りでその好調ぶりはしっかりと確認できている。上位は間違いなくこの3名が含まれるであろう、そして他にもチームブリヂストンサイクリングや宇都宮ブリッツェンは個々にTTも強い。マトリックスも幾度もタイトルを獲っているホセがいる。ロードレースとは異なる静かな激しい戦いが始まる。

昨年の最速ラップタイムは佐野のラスト6分31秒で、6分40秒台での争いから上位のタイムは20分台前半。今年も同様だと思われるが湿度の高い曇天で例年より風が少ない、前日のTTTと似たようなコース状況となっている。このまま天候が持てばよいが雨天になるとかなり状況が異なる。105名を現ランキングに基づき約20名ごとに分けた全5ヒートで1分間隔での出走。上位候補は意外に分散しているが、多くは最終ヒートに含まれ、マトリックスはホセ、アイラン、そして最終2番目で佐野、最終はリーダー窪木がスタートする。

ⓒKENSAKU SAKAI

ⓒKENSAKU SAKAI

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ラップ7分台、タイム21~22分台からスタートしている中、第1ヒートに含まれていたTTスペシャリスト阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)が20番目に出走し20分32秒、いきなりハードルを上げる。そして怪我のため休戦していた増田成幸(宇都宮ブリッツェン)が早々30番目に出走し、最速ラップ6分31秒でなんと19分43秒のコースレコード。後半の上位候補者へ強いプレッシャーがかかる。

以降はTT強い宇都宮ブリッツェン勢などが次々とタイムを出していくが19分をきることはできず増田には届かない、そして最終ヒートへ・・・
83番目のホセがスタートラインにつく頃に雨が勢いよく降り出し風も出てくる。

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すっかりウェットになったコースへ向けてホセがスタート。このコンディション変化の影響もありホセはタイムが伸びず暫定5位タイムでのゴール。

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その後の上位候補者もタイムが出ずラップは6分40秒台から抜け出せない。

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止まぬ雨の中、いよいよ佐野がスタート。

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そしてその1分後にリーダー窪木がスタートした。

後半型の佐野は1周目を6分46秒、昨年の1周目より早い。

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いつもであれば一気に2周目から上げていくが雨天の影響か思うようにタイムが上がる様子がない。

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一方の窪木は1周目をなんと6分33秒、空を切るような走りで2周目へ抜けていく。佐野は2周目を6分44秒でラストラップへ、かかり苦戦している様子が窺える。

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得意のラスト一気上げでも増田へ届くのはかなり厳しいタイム差となってきた。

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そこへ帰ってきた窪木は6分36秒、トップの増田を上回ったままラストラップへ。佐野はタイムが上がらないまま20分24秒でゴール、

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そして窪木はラストラップ6分31秒へ上げて19分41秒の更にコースレコード更新でゴールし増田を抜いて優勝。佐野は3位となった。

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前日TTTからのコンディショニングも大きな要素。窪木、増田ともにそれを含めて強さを見せた結果、佐野にはやはり疲労度が影響していたと思う。そしてそれはチーム力の影響も大きい、とコメントする監督。TTTとTTの連戦は、これも厳しいチーム戦であったことは否めない。シーズン一度しかないこの競技、来年は勝利したい。
直ぐにツールド北海道、整えUCIレースへ臨みます。


【結果】
1位 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) 19分41秒9
2位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) +1秒
3位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ) +42秒
4位 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) +44秒
5位 岡 篤志(宇都宮ブリッツェン) +45秒
6位 才田直人(リオモ・ベルマーレレーシングチーム) +48秒
7位 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)
8位 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)
9位 原田裕成(チームブリヂストンサイクリング)
10位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
17位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
33位 安原大貴(マトリックスパワータグ)
49位 向川尚樹(マトリックスパワータグ)
DNF 土井雪広(マトリックスパワータグ)

photo by KENSAKU SAKAI,gg_kasai